大阪エヴェッサの守備のトーンセットを託される『ヤングスター』、飯尾文哉の野望「チームで中心を担う選手になりたい」
今野GM「原修太君になれ」
飯尾もオフェンスが課題であることは理解している。精度を上げることは当然だが、今はリングにアタックする意識を高めることに注力している。実際にシーホース三河戦では2試合計でわずか2本のフィールドゴール試投数に留まったが、直近の3試合では10本に伸ばしている。飯尾は言う。「前回の三河戦では2日で2本しかシュートを打てなかったです。もう少しアグレッシブに攻めなければ存在価値がなくなると思っています。シュートこそ入らなかったですが、長崎戦はアグレッシブに攻めることができました。もっと果敢にアタックに行って、チャンスを作っていきたいです」 飯尾のオフェンス面での成長は大阪の向上に直結する。今野GMはリーグ屈指のディフェンダーの名前を例に出し、彼が目指すべき姿について語った。「ディフェンスを求められているので、そこから評価を上げてスコアも4点の日、6点の日、8点の日と作っていけば、彼にスコアを任せる日が出てくると思います。(千葉ジェッツの)原修太君になれと、藤田HCもそういうキャラになってほしいと言っています。ゴツくし過ぎたらあかんけど、身体も分厚くなっています。外国籍とのマッチアップも任されて、スタートで起用されるということは、それだけ評価されているということ。何を求められてるのかということだけは忘れずに、いつか2桁得点を挙げる時が来ると思うので、そこから一気に波をつかんでほしいですね」 昨シーズンに『B.LEAGUE ASIA RISING STAR GAME』に初選出されたように、リーグから見ても飯尾は期待の若手だ。そのため、『ヤングスター』と称されることもあるが、彼はもっと上を目指している。「そう言われるのはすごくうれしいですけど、『ヤングスター』止まりで終わってしまうような選手にはなりたくないです。チームで中心を担う選手になりたいですし、オフェンスもファーストオプションを任されるようになりたい。自分はディフェンスから相手を苦しめて、流れを持ってくる選手として今はディフェンスを徹底してやっていますが、チャンスがあればいつでも得点を狙っていきます」 ディフェンスで評価を高め日本代表まで上り詰めた原のように、飯尾が攻守両面で存在感を高めることができれば、2020-21シーズン以来のチャンピオンシップ出場も見えてくるだろう。
バスケット・カウント編集部