冨安健洋に聞く「日本代表の弱点」 言葉を選びつつ「アーセナルの選手には、言わずとも『勝ちへの執着心』が備わっている」
【劣勢を帳消しにしてしまうクオリティがあれば...】 冨安は思考を巡らせながら、日本代表が進む方向を模索する。 「結局、難しい状況に陥った時、何ができるのかっていうところ。いい時は誰でも勝手に(調子に)乗っていけるんですけど、よくない時にどれだけのことができるかは、もっとうしろからやらないといけない。 あとは、そのよくない時ですら、それすら帳消しにしてしまうクオリティや能力があれば、という見方もできる。それは前の選手もうしろの選手もそうですし、よくない時でもひとりで守るとか、よくない時にも勝手にひとりで点を取っちゃうとか。超越した選手になる──っていうところも、もうひとつの違った道。その両方を目指すべきだと思います」 冨安の言葉からわかったのは、チームとしても個としてもまだまだ課題は多く、同時に成長の余地も残されているということ。そして解決するには、一朝一夕の問題でもなさそうだ。そんな現実を突きつけられたアジアカップ・ベスト8だったことが伝わってきた。
了戒美子●取材・文 text by Ryokai Yoshiko
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