指揮官も「すごいことだよ」笑顔で頭を“ポンポン”猛追みせたアンカーの山川拓馬をたたえる 駒澤大は全日本5連覇ならず箱根へつなげる2位
◇秩父宮賜杯 第56回全日本大学駅伝対校選手権大会(3日、熱田神宮西門前-伊勢神宮内宮宇治橋前 全8区間=106.8 ㎞) 【画像】全日本大学駅伝を制したのは國學院大學 全日本大学駅伝が3日に行われ、前回覇者の駒澤大は優勝した國學院大學に28秒差の2位でフィニッシュ。それでも最終8区を走った山川拓馬選手の猛追に藤田敦史監督は笑顔でたたえました。 2区で1年生の桑田駿介選手が苦しい走りを見せるなど、2区終了時点で先頭と2分23秒差の16位。それでも3区の伊藤蒼唯選手が8人抜きをみせると、7区のキャプテン篠原倖太朗選手が単独走ながら他校のエースを上回る、区間賞の快走。 最終8区の山川選手は、2分37秒差の3位でタスキを受け取りましたが、先頭を猛追。およそ2分の差を詰め、トップ國學院大學とは28秒差の2位、青山学院大学を抜き、チームを2位に押し上げます。 諦めず前を追い続けた姿にレース直後、藤田監督は「すごいことだよ!」と笑顔で山川選手の頭をポンポンとする様子がありました。 アンカー山川選手がみせた魂の猛追に指揮官は「素晴らしい走りでしたね。やはり練習の段階から見ていて去年とは1段も2段も違うような、彼の練習を見ていましたので、その中でもびっくりした走りでした」と絶賛。 また、早稲田大・渡辺康幸選手の8区日本人最高記録(56分59秒)には届かなかったことに関しては「本人は57分台は当たり前ですが、かなり渡辺さんの記録も意識していましたので、そこに近い記録を出せたというのは今後自信になると思います」と、山川選手をたたえました。 出雲駅伝では、アンカー勝負でキャプテン篠原選手が國學院大學の平林清澄選手に競り負け、2位でフィニッシュ。2連続で2位となりました。 この結果に「出雲駅伝で篠原が負けて、谷中がしっかり頑張ったように、今回、(2区の)桑田駿介がああやって苦しい走りになった部分を篠原、山川で払拭できた。これが、やはり駒澤の強さだと思います」と藤田監督。「これが箱根につながる形で終えられたというのが一番良かったことかなと思います。ここで終わらないのが駒澤なので、また箱根でリベンジしたいと思います」と、来年1月の箱根駅伝を見据えました。