高校サッカー 前橋育英FWオノノジュ慶吏、手負いのエースが千金弾「インサイドで冷静に蹴った」 春から慶大生
第103回全国高校サッカー選手権準々決勝(4日、前橋育英1-0堀越、UvanceとどろきスタジアムbyFujitsuほか)4試合が行われ、初出場の東海大相模(神奈川)は明秀学園日立(茨城)に2-1で逆転勝ち。エースのMF沖本陸(3年)が1得点1アシストと活躍し、4強入りを果たした。流通経大柏(千葉)は上田西(長野)に8-0と完勝。今大会の1試合最多得点で聖地・国立競技場へ駒を進めた。前橋育英(群馬)、東福岡も勝ち上がり、準決勝(11日・国立競技場)の組み合わせは東福岡―前橋育英、流通経大柏―東海大相模に決まった。 【写真】試合に敗れ肩を落とす明秀日立イレブン 前橋育英のFWオノノジュ慶吏(3年)が、チームを7大会ぶりの4強に導く値千金の決勝弾。0―0の後半15分、味方のシュートがクロスバーをたたくと、こぼれ球に反応。右足で丁寧に蹴り込み、前回4強の堀越(東京A)を撃破した。 「自分のところに運よくきた。思い切り蹴ろうと思ったけど、インサイドで冷静に蹴った」 前半は堀越の堅守に苦戦。ハーフタイムに山田耕介監督から「1点でいい。1点決めたら勝てる」と指示を受け、その言葉に大会4得点目となるゴールで応えた。 1回戦の米子北(鳥取)戦で左脇腹を負傷し、2回戦は欠場。2得点した3回戦の帝京大可児(岐阜)戦から痛み止めを服用中の手負いのエースが、2戦連続でネットを揺らした。 父がナイジェリア出身のFWは「サッカーだけでなく勉強も頑張りたい」と春から慶大法学部に進学予定だ。「あと2勝するのが目標」。最後の力を振り絞る。