【思い出の天皇賞・春】12番人気の伏兵マイネルキッツ〝勝利の舞台裏〟 当時24歳・松岡正海騎手の進言「スタミナは豊富にあるのが分かっていたので」
[GⅠ天皇賞・春=2024年4月28日(日曜)4歳上、京都競馬場・芝外3200メートル] 今月最終週に行われるGⅠ天皇賞・春の登録馬が14日に発表された。 京都競馬場の芝外3200メートルが舞台となる春の盾取り合戦を、2009年に制しているのがマイネルキッツ(国枝)だ。騎乗したのは当時24歳の松岡正海騎手。同馬の主戦騎手として、直前のGⅡ日経賞でも手綱を取っていた。その日経賞の競馬ぶりは終始追い通しで結果は2着。当時、次のように語っていた。 「輪乗りの時から全く集中していませんでした。レースでも止まるわけではないので、ずっと追い通しとなり、むちゃくちゃ疲れました」 ところが天皇賞・春では返し馬から行く気を見せたという。 「いつも歩くような返し馬なのに、この日は持っていかれるくらいで、やる気を感じさせました」 レースでは早めに進出していった。 「『ここから行って最後まで持つかな?』とも思ったけど、追ってすごく切れるというわけではないので、まず前に追いつこうと動いていきました」 それが奏功した。18頭立て12番人気のダークホースを、松岡騎手は見事に先頭でゴールへ導いたのだ。 「直前の日経賞の2着だけでなく、アメリカJC杯4着、中山金杯4着とGⅡ、GⅢでも惜敗続きだったので、国枝先生はGⅢの中京記念あたりを考えていたみたいでした。でも、スタミナは豊富にあるのが分かっていたので、たとえGⅠでも3200メートル戦のほうがいいのでは?と進言させてもらいました。そんな経緯があったので、勝てて本当にうれしかったです」 今年の天皇賞・春は28日。果たしてどんなドラマが待っているだろう。(平松さとし)
東スポ競馬編集部
【関連記事】
- 【天皇賞春・1週前追い切り】ドゥレッツァは3馬身追走から併入フィニッシュ 負荷十分の稽古に尾関調教師「目的はクリアできたかな」
- 【天皇賞春・1週前追い切り】テーオーロイヤルはウッド6ハロン80・3秒の好時計 好感触の菱田「感覚以上に時計が出ました」
- 皐月賞後に体感した藤岡康太騎手への思い 東京開催開幕!期待の良血馬が待望の復帰戦へ【ノーザンファーム天栄・木實谷雄太コラム】
- 【坂路好タイム・ベスト20】高齢でも侮れない脚力を披露した関西馬とは? 一番時計をマークした関東馬は土曜東京10R・湘南Sに出走予定!
- 【ザッツPOG2024】黄金世代の子供が集結したシルク・ホースクラブ 母プリモシーンのプリモシークエンスは「本当に素晴らしい馬」