「かわいそうな木村さん」検事発言、前首相襲撃事件の弁護人が刑事告訴や民事訴訟を検討
和歌山市で昨年4月、岸田文雄前首相の演説会場に爆発物を投げ込んだとして、殺人未遂などの罪で起訴された木村隆二被告(25)に、和歌山地検の担当検事が取り調べ中に人格を否定するような発言をした問題で、木村被告の弁護人が6日、報道陣の取材に応じた。弁護人は、特別公務員暴行陵虐罪での刑事告訴や国家賠償請求訴訟を検討する意向を明らかにした。 関係者や弁護人によると、担当検事は同年5月、黙秘する被告に「法律の専門家は私も含めてメジャーリーガーだとして、木村さんは小学校の低学年くらいの知識」などと発言。また、「法律を大して勉強していない引きこもりで社会貢献していない」「かわいそうな木村さん」とも述べたという。取り調べは録音録画されていた。 弁護人が検察に抗議し、最高検は取り調べの一部を「不適正」と認定している。告訴など今後の法的手続きについて弁護人は「本人と話をして決める」としている。 この事件の刑事裁判は来年2月4日に和歌山地裁で始まり、同19日に判決が言い渡される予定。