トライアウトで2奪三振&二塁打 ソフトバンク戦力外の小林珠維は投打二刀流を希望「教えられたことを実践できてよかった」
◆プロ野球12球団合同トライアウト(14日、ZOZOマリンスタジアム) ソフトバンクから来季の戦力外構想を通告された右腕の小林珠維投手(23)が投手と打者の二刀流でトライアウトに挑戦した。 ■打っては二塁打をマークした小林珠維【写真】 全32投手の1番手で登板し、右打者の巨人・菊田拡和と左打者の西武・高木渉をともに147キロの速球で空振り三振に切って取った。「今のプロ野球の投手は速い球を投げる人ばかり。スピードガンの球速より速く見えるように磨いてきた。その球をストライクゾーンの中に投げることができて良かった」とスピード以上に威力を感じさせた投球を満足そうに振り返った。 投手として東海大札幌高からドラフト4位で2020年に入団。しかし、プロでは野手に転向してバットを振り続け、3年目が終わると戦力外通告を受けた。「投手に戻ったらどんな評価を受けるのか」と退団に納得がいかず、球団に直訴して4年目は育成契約で二刀流に挑戦。今季は投手に専念したが2軍での登板は2試合のみで再び戦力外となった。 米大リーグのドジャースで活躍する大谷翔平のファンで「二刀流で参考にできるレベルじゃないですが、憧れてSNSでもずっと見ている」という。「ホークスのユニホームを着るのはこれが最後なので、きょうは二刀流で挑戦させてもらった」と投球後は4度の打席に立ち、3打数1安打1四球。3打席目に144キロの外角速球を捕らえて右翼手の左に安打し、一気に二塁に進んで二塁打を記録した。 「野手の時に絶対に走塁を緩めるなと教えられた。走塁も見られていると思って二塁を狙った。ホークスで教えられたことを実践できてうれしかった」と気持ちよさそうに汗を拭った。 今後は二刀流を続けてプロ野球、社会人、独立リーグなどで野球を続けることを望んでいる。「とにかく野球を続けてホークスに恩返しをしたい」と他球団から声がかかることを祈っている。 【#OTTOホークス情報】
西日本新聞社