市和歌山高・川辺捕手

◇27日　高校野球秋季近畿地区大会準々決勝　市和歌山10―0立命館宇治＝6回コールド（ほっともっとフィールド神戸） 　市和歌山（和歌山3位）が立命館宇治（京都1位）に17安打10得点の6回コールド勝ちでベスト4進出。来春センバツ出場を当確にした。 　大会1号を放ったのは175センチ、82キロの川辺謙信捕手（2年）だ。エースの土井源二郎投手（2年）に「ほっともっとフィールド神戸でホームランを打ちたい」と話していた通り、6回に左翼席へ運んだ。公式戦の初アーチと言うものの、打った球やコースなど「あんまり記憶にないです」と苦笑する。 　1年夏から背番号「20」でベンチ入り。昨夏の甲子園でもベンチ入りしたが、出場機会はなかった。半田真一監督は「何よりも人望が厚い。仲間の信頼が厚く、影響力がある」という川辺に当初4番を任せたが、捕手で主将を務めることから打順は「6番」に下げたという。その采配も的中した。 　「きょうは初回の攻撃がスムーズに入れたので何とかなるかなと思っていたんですけど。良くつながってくれました」と半田監督。立命館宇治の185センチ右腕、道勇壱心（どうゆう・かずむね）投手（2年）対策として、打撃投手を台の上から投げさせて練習してきたという。練習ではマシンで160キロぐらいの球を打ち込んできた。 　その効果もあり、初回に5安打で2点を先取した。先制打を放ったのも川辺だ。3回には追加点をもたらす適時二塁打。三田学園（兵庫2位）との1回戦では3打数無安打だったが、重要な準々決勝で4打数4安打の3打点。守りでは6イニングを2安打完封とエースの土井を支え、攻守に大貢献した。 　将来はプロを志している。同校OBの捕手には松川虎生（ロッテ）がいる。「追いつけたらいいな」と先輩の背中を追う。