「非常戒厳」の影響、韓国防衛業界に暗雲…海外潜水艦事業受注に支障か
【12月11日 KOREA WAVE】韓国の政局混乱によって防衛産業が大きな影響を受けている。韓国型次世代駆逐艦(KDDX)事業の遅れに加え、カナダやポーランドの潜水艦プロジェクトといった重要な海外案件にも支障が生じる懸念が広がっている。 防衛産業協力のため韓国を訪問予定だった複数の外国首脳が最近の政治状況を理由に訪韓計画を中止または延期している。キルギスのジャパロフ大統領は韓国航空宇宙産業(KAI)の訪問を急きょ中止し、スウェーデンのクリステション首相も予定していた訪韓を延期した。 これにより韓国企業が期待していた防衛協力の推進が停滞。特に韓国の造船業界は約2兆ウォン(約2200億円)に上るフィリピンやペルーの潜水艦事業、さらには約8兆ウォン(約8800億円)のポーランドとの「オルカプロジェクト」や約60兆ウォン(約6兆6000億円)とされるカナダの3000トン級潜水艦導入計画など大型案件の準備を進めてきた。 しかし、政局の混乱により、政府の支援が十分に機能しない状態が続いている。関係者は「政府のコントロールタワーが不在で民間企業だけでは限界がある」と指摘する。 一方、防衛事業庁は「現在の国内情勢にかかわらず、防衛産業輸出やKDDX事業は正常に進行している」と強調。しかし、業界内では不安が残る。特にKDDX事業については、既に発生している遅延がさらに悪化する可能性が指摘されている。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
KOREA WAVE