「ここはコファンの土地。私たちのもの」、アマゾン先住民が描く持続可能な森林保全の道筋
お互いの理解と尊重をより一層高める拠点に
私は米国のNPO「コファン・サバイバル基金」の理事でもある。この基金は最近、ノースダコタ州に拠点を置くアジマス世界財団から助成金を受け、森番プログラムの縮小版を再始動させることになった。これで2024年中に数回、森番の訓練と派遣を行い、コファンの土地の一部を監視できるほか、少額の報酬も支払えるだろう。 自らの経験や、リスクを冒して私を米国に送ってくれた長老たちからの学びを通じ、私は自分になしえる最善の貢献法を教わった。それはコファンと外部の人々との間の相互理解と尊重を、より一層促すことだ。 実のところ、セイディと私にはそのための計画がある。この先祖から受け継ぐ土地の一角に、研究所を建設しているのだ。そこで外国の学者とコファンが互いに学んで共同作業を行い、外部の学者の学識と、アイが何世代にもわたって培ってきた植物や文化の知識を合わせた研究をしてもらいたい。 最終的にはそこが、賃金をもらって働く森番たちの宿舎や訓練の場になり、さらには、エクアドルの高校を卒業できないことも多いコファンの若者の、国家公認の学習拠点となることを願っている。もちろん、私たちを取り巻く自然界の営みと、独自の歴史と物語を有するコファンの言語の研究も、すべての人々に向けた大きな構想として掲げている。 ※ナショナル ジオグラフィック日本版7月号「「ここはコファンの土地。私たちのもの」、エクアドル」より抜粋。
文゠ウーゴ・ルシタンテ(環境活動家)