安藤忠雄さん、坂茂さんの設計作品も!広島で絶対に訪れたいアート施設5選
03|平山郁夫美術館〈今里 隆〉/生口島
瀬戸内海に浮かぶレモンとアートの島、生口島にある美術館がこちら。両国国技館などを手掛けた建築家、今里 隆さんが設計した切妻屋根の日本建築が目印です。 生口島で生まれ、中学時代に広島市で被爆した平山郁夫は、生き残った者として、その生涯を平和への祈りに捧げた日本を代表する日本画家です。ナラ材を多用し、障子から優しい光が差し込む暖かみのある空間は、そんな平山郁夫の世界観に違和感なく調和しています。観覧後は、館内のティーラウンジで瀬戸内海の風景を表現したという庭園を眺めながらくつろいで。
04|三原市芸術文化センター ポポロ〈槇 文彦〉/三原市
三原市芸術文化センター ポポロは世界的な建築家の1人、槇 文彦さんが設計を担当した芸術文化活動の発信拠点。地域文化の活性化のため、2007年にオープンしました。 コンサートホールやフライタワー、リハーサル・練習室などの分節化し、機能に即した形態に仕上げつつ、複雑かつ繊細に調和するアンサンブルのような全体像を演出。緑の中におおらかに建つその姿は、公園の憩いの場として用意された東屋のように人々を引きつけます。日本建設業連合会によるBCS賞や国の公共建築賞受賞も受賞。三原市を訪れた際には、ぜひ立ち寄ってみたい施設です。
05|ひろしま美術館〈與謝野 久〉/広島市
1978年、広島銀行の創業100周年事業として、原爆犠牲者への祈りと平和への願いを込めて建てられた「愛とやすらぎのために」をテーマとする美術館。設計は歌人・作家の与謝野鉄幹、晶子夫婦の孫でもある建築家の與謝野 久さん。本館建物の中央屋根は原爆ドームを模したドーム型の本館には、原爆犠牲者が最期に求めたという水にちなんで水路を配し、さらに厳島神社の回廊をイメージした通路を設けています。 印象派を中心に、ミレー、モネ、ルノワール、ゴッホ、ピカソなどの名画が揃っているため見ごたえは十分。正面入口の前庭には、ピカソの子息であるクロードに開館当初に贈られたというマロニエの木や錦鯉が泳ぐ噴水があり、お散歩にもぴったり。
広島県内には他にも、建築家の柳澤孝彦さんが設計した、水面に映る幻想的な月が見どころの奥田元宋・小由女美術館(三次市・2024年4月下旬まで休館中)、赤レンガの並木道に著名作家が手掛けた彫刻やオブジェが並ぶ呉市立美術館など、建築や周辺環境ごと楽しめる美術館がいくつもあります。ぜひゆっくりと時間をかけて、広島のアート散歩を満喫してくださいね。