「打つのが使命」京都国際・中川勇斗、執念の一打 選抜高校野球
第93回選抜高校野球大会は第5日の24日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で1回戦が行われ、京都国際が延長戦の末に柴田(宮城)を5-4で破り、春夏通じて初出場同士の対決を制した。第8日(27日)の2回戦で東海大菅生(東京)と対戦する。 【京都国際vs柴田の試合を写真特集で】 ◇京都国際・中川勇斗選手 普段からクリーンアップに座っているのは、勝負強さが評価されているのだと思う。延長十回1死二塁の場面で「打つのは自分の使命」と思って打席に立ち、直球を捉えて決勝打を放つことができた。手応えはなかったが、自分にとっては執念の一本だった。 初めての甲子園で予想外なことが多かった。相手投手は変化球が多いと聞いていたが、実際に対決してみると直球が多くてなかなかはまらなかったし、森下(瑠大投手)も不調に見舞われた。楽しんでやろうと思っていたが、難しかった。ただ、自分たちのチームは終盤に力を発揮するということが多く、その力が自分たちの強みだと思う。今回も最後に力を発揮できた。 次戦は東海大菅生。勝って新しい歴史を作ることができればと思う。 ◇小牧憲継監督「よく耐えた」選手たたえ 選手たちが束になって勝ってくれた。うれしい。勝利を挙げた時は歯を食いしばって練習に耐えてくれた教え子たちの顔が頭に浮かんだ。常々選手たちには「終盤勝負」と言い聞かせているが、よく耐えてくれた。 相手の谷本(亮太)投手は変化球がいいと聞いていたが、きょうは強い直球を主にした配球だった。粘り強い試合を展開されて非常に苦しかった。 先発した森下(瑠大投手)は初回にかつて見たことがないほど不調で心配だった。ただ、中川(勇斗捕手)が調子の悪かった2人の投手をうまくリードしてくれた。十回1死二塁の場面では(勝ち越しの)得点打も決めてくれた。よく食らいついてくれた。 初戦だったためか、(全体の)立ち上がりが固く、思い切りの良いスイングが出来ていなかった。これからはリラックスしてしっかり振ってもらいたい。 次戦は優勝候補と呼ばれている東海大菅生だ。そういうチームと戦えるのが甲子園という場所だと思う。選手には甲子園というグラウンドを楽しんでもらいたい。 ◇全31試合を動画中継 公式サイト「センバツLIVE!」では、大会期間中、全31試合を中継します(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/2021)。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/senbatsu/)でも展開します。