Bプレミア参入決定後も“戦い”続く…基準未達なら罰金&降格の可能性「水準をキープし続けなければいけない」
10月17日、Bリーグは2026年秋に開幕する新B1「B.LEAGUE PREMIER(Bプレミア)」のライセンス交付クラブ発表会見を開き、B1とB2に所属する22クラブが2026-27シーズンから始動するBプレミアに参入することを発表。島田慎二チェアマンは「まだまだプレミア予備軍のようなクラブはたくさんいる。クラブの皆様、地域の皆様とともに、さらにBリーグを盛り上げていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします」と、あいさつした。 Bリーグは競技成績による昇降格制を廃止し、2026年から事業成績などによりカテゴリ分けするリーグ構造改革「B.革新」を実施。今回は1次から3次審査までの対象クラブを一斉発表し、Bリーグ優勝経験がある宇都宮ブレックス、アルバルク東京、千葉ジェッツ、琉球ゴールデンキングス、広島ドラゴンフライズなど今シーズンB1に所属する18クラブと、アルティーリ千葉などB2からも4クラブがライセンスを取得することが発表された。 入場者数や売上、アリーナの改修や建設など、自治体などとも協議しながら審査基準を達成しようと尽力してきた各クラブにとっては、今回の発表で一段落といったところだが、Bプレミア開幕後は毎年10月に継続資格審査を実施することも合わせて発表。リーグが設定する入場者数や売上高の基準に未充足なら上限5000万円の罰金が科され、3シーズン連続で未達となった場合には降格することになる。 会見に出席した島田チェアマンは、「端的に申し上げると、対象のクラブは今回一過性を持って基準をクリアしBプレミアに参画して終わり…ではなくて、その水準をキープし続けなければいけないということになります」と説明。今回Bプレミアのライセンスを取得したクラブに対し、Bプレミアに相応しい水準をキープし続けることの重要性を強調した。 また、2次審査でA千葉と信州ブレイブウォリアーズ、3次審査で富山グラウジーズと神戸ストークスといったB2から4クラブが新トップカテゴリであるBプレミアのライセンスを取得したことについては、想定内ではあったというものの、「B2から地域を巻き込んでアリーナ建設・改修を実現させるのは難易度が高かったと思う。今回Bプレミアに入った4つのクラブには敬意を表したいです」と各クラブの経営努力を称賛。 一方、3次審査までにB3からBプレミアのライセンスを取得したクラブは現れなかったが、「なかなかB3のクラブで入場者数3000~4000人、アリーナ建設(改修)まで辿り着くのは簡単ではない。今のB3クラブの目線はまずBワン(B.LEAGUE ONE=Bプレミアに次ぐカテゴリ)。Bプレミアの姿を見て『あそこに行きたい』とステップアップしていくことを考えている。みんながみんな無理することが正しいとは思っていない。特に残念という思いはない」と話した。 今後は今年12月に4次審査の結果が発表され、Bプレミア初年度のクラブが出揃うことになる。ここで結果的にクラブ数が奇数となっても「カーディングで難易度が高いところはあるけど、『おたくだけだめ』とは言えないので奇数でも許容しています」と島田チェアマン。今回Bプレミア入りが持ち越しとなったB1所属6クラブのうち、秋田ノーザンハピネッツ、茨城ロボッツ、京都ハンナリーズ、大阪エヴェッサの4クラブは、この4次審査での参入を目指していることを明言している。 「(新リーグが開幕する)2026年はオンザコートのルールが変わったり、サラリーキャップが導入されたり、ドラフトが導入されたり、変化があるんですけど、売上を稼がなきゃいけないとか、お客さんを常に入れ続けなきゃいけないとか、アリーナの基準を充足しなければいけないとか、もうすでに戦いは始まっている。各クラブは高い視座をもってみんなで取り組んでいければと思っていますし、みなさんそのつもりでいると思います。クラブへの期待というよりも、一緒に戦っていきたいと思います」と、クラブも含めリーグ一丸で成長し続けていく姿勢を示した。
■Bプレミアライセンス交付22クラブ一覧
▼1次審査でクリア(5クラブ) 宇都宮ブレックス 千葉ジェッツ アルバルク東京 川崎ブレイブサンダース 琉球ゴールデンキングス ▼2次審査でクリア(12クラブ) レバンガ北海道 仙台89ERS 群馬クレインサンダーズ アルティーリ千葉 サンロッカーズ渋谷 横浜ビー・コルセアーズ 信州ブレイブウォリアーズ 三遠ネオフェニックス 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ 島根スサノオマジック 広島ドラゴンフライズ 佐賀バルーナーズ ▼3次審査でクリア(5クラブ) 富山グラウジーズ シーホース三河 滋賀レイクス 神戸ストークス 長崎ヴェルカ
BASKETBALL KING