ニュル24時間参戦マシンの技術と知見をフィードバック

　スバルのモータースポーツ活動を担うスバルテクニカインターナショナル（以下、STI）は、2025年1月10日に「東京オートサロン2025」で新たなコンプリートカー「S210」のプロトタイプを初公開しました。 【画像】「えっ！…」これがSTIチューニングしたスバル「WRX S4」ベースのコンプリートカー「S210」です（30枚以上）

スバルテクニカインターナショナルが「東京オートサロン2025」で初公開したコンプリートカー「S210」のプロトタイプ

「S210」は、STIが参戦するニュルブルクリンク24時間レースで培われた技術や知見を投入。参戦マシン“SUBARU WRX NBR CHALLENGE”の直系モデルとして、ドライバーがもっと意のままに操りやすいと感じられる操縦性を実現しています。 　エンジンは、スバル「WRX S4」が搭載する2.4リッターの水平対向“FA24型”直噴ターボエンジンをベースにSTI独自のチューニングを実施。 　吸気系では、エアクリーナー、吸気ダクト、ターボ前ダクトを新開発。対する排気系では、新開発の大口径テールパイプを備えた低背圧パフォーマンスマフラーと砲弾型チャンバーを備えたエキゾーストパイプリアを採用するなど、吸排気の抵抗を低減しています。 　専用チューニングが施されたECUと相まって、最高出力は300ps（開発目標値）を発生。アクセル操作に対するリニアなトルクレスポンスにより、あらゆるシチュエーションで安心、かつ気持ちいいエンジン特性を実現しています。 　トランスミッションには、コンプリートカーの「Sシリーズ」では初の搭載となるマニュアルモードつきの“スバルパフォーマンストランスミッション”を採用。変速制御をエンジンの出力特性に合わせてチューニングすることで、素早い変速レスポンスと優れた操縦性を実現する。格上の走りの楽しさを提供します。 　足回りでは、ミシュラン製の255/35R19ハイパフォーマンスタイヤ、ステアリング操舵時の車両応答性を高めるべく前後異形状としてタイヤの接地面積を最適化したSTI製フレキシブルパフォーマンスホイール、専用チューニングの電子制御ダンパー＆コイルスプリング、新開発のリアスタビライザーブッシュなどを採用。 　ブレーキには、ブレンボ製のフロント18インチベンチレーテッドディスクブレーキと専用チューニングの電動ブースターを採用することで、優れたコントロール性を実現しています。 ●内外装もスペシャルモデルにふさわしい仕立て 　そんな「S210」のエクステリアは、ブラックベゼルのフルLEDハイ＆ロービームランプ、クリスタルブラック・シリカ塗装を施したフロントグリル（チェリーレッドストライプ入り）、ドアミラーカバー、シャークフィンルーフアンテナ、フロント＆リアの「S210」オーナメント、リアのSTIエンブレムなどで差別化。 　空気の流れを整えるエアロパーツ類は、同じくクリスタルブラック・シリカ塗装が施されたSTIフロントアンダースポイラー、STIサイドアンダースポイラー、STIリアサイドアンダースポイラー、STIリアアンダーディフューザー、STIドライカーボンリアスポイラーSTIスポーツサイドガーニッシュと多彩。優れた高速安定性とハンドリング性能を実現しています。 　対するインテリアは、ナッパレザーをあしらったレカロ製カーボンバックレストフロントシートを採用し、優れたホールド性と快適な座り心地を両立。また、ドライビングに集中できる空間とすべくブラック基調でコーディネートするとともに赤いシートベルト＆ステッチを加えることで、走りへの期待感と所有する喜びを提供します。 ＊　＊　＊ 　STIの新たなコンプリートカー「S210」は、500台限定で販売予定。販売方法については2025年の春頃に発表される予定です。