【無意識のうちにやっている!?】セクハラって、ぶっちゃけどこからアウトなの?
現代において、ハラスメントは大きな問題です。中でも「セクハラ(セクシュアルハラスメント)」は1989年に新語・流行語大賞に選ばれるなど、早くから認知されています。しかし、なかなか一掃されることはなく、度々SNSなどで話題に上がるほか、近年では女性から男性へのセクハラも問題として挙がっている状況です。そんなセクハラについて、『それ、パワハラですよ?』の著者で弁護士である梅澤康二さんと、本書でマンガを担当した漫画家の若林杏樹さん、元エリート幹部自衛官でひどいパワハラに苦しんだ経験を持つ会社員インフルエンサーのわびさんの3人で、座談会を行いました。「セクハラを受けた場合の対応」や「セクハラだ」と言われないために気をつけるべきことなどについてご紹介します。 (文/神代裕子、ダイヤモンド社書籍オンライン編集部) 【この記事の画像を見る】 ● セクシュアルハラスメント、どこからがNG? ――わびさんは管理職だそうですが、部下への対応でハラスメントにならないように気をつけていることはありますか? わび:私自身、以前の職場でひどいパワハラを受けた経験があるので、自分がされて嫌な気持ちになったことは絶対にしないようにしています。 しかし、現在は管理職である以上、どうしても指導せざるを得ない状況もあります。ですから、その場合は周囲への配慮をしたり言葉遣いに気をつけたりするほか、相手の健康状態や心理状態などにも細心の注意を払うようにしています。 ただ、難しいのがプライベートに関する話。うっかり聞いたことを「ハラスメントだ」と思われるのは避けたいものです。そのため、私は相手が振ってきた話には乗りますが、自分からはプライベートに関する話題は振らないようにしています。 ――確かに、最近は部下にどのような話題を振ったらいいか悩む上司も多いと聞きます。「髪切ったね」と指摘するのもセクハラと言われると聞いたことがありますが、実際はどうなのでしょうか? 梅澤康二(以下、梅澤):「髪切ったね」くらいは問題ありません。ただ、そこに性的関心に言及する言動が加わるとアウトです。例えば「髪切ったんだね。彼氏と何かあったの?」と相手の交際に踏み込むようなことを言ったり、毎日「かわいいね、似合っているよ」と言ったりするなど、明らかにその人を狙っているのがわかるような言い方をしてしまうとセクハラに該当するでしょう。