東洋医学から学ぶ「怒りとの向き合い方」。道でぶつかられたとき、あなたはどうする?感情を長引かせないために大切なこと
◆ネガティブもポジティブも「せいぜい1日まで」と決める 先ほども述べましたが、「和」とは、情緒が発生しても、度を超えない状態のことです。怒りすぎない、悲しみすぎない、恐れすぎない、などはもちろんですけど、もう一つ、わかりやすい「度」(目安)があります。 それは、時間ですね。 感情を抱いても、次の日に持ち越さない、長引かせないことです。 アンガーマネジメントの本などでもよくいわれますが、情緒のピークは長くて6秒が限界だといわれていて、その6秒を耐えれば、その後は少しずつ落ち着いていくそうです。特に怒りやイライラなどの情緒を感じたときは、すぐその場所を離れて、目を閉じるなどしましょう。そうやって数秒間深呼吸すると、気持ちは落ち着きますね。 もし、その後でも、怒りを思い出してしまって、忘れられなくてまたイライラしてきたとしたら、それは「怒り」というより「執着」のせいです。 ほかの情緒は「抱いても、せいぜい1日まで」という時間制限を設けておくといいですね。悲しんでも1日まで、興奮して喜ぶのも1日まで……といった感じです。 一番わかりやすい目安は、一晩寝たら忘れること。 朝、目が覚めて起きると新しい1日、そして新しい自分だと考えるといいですね。
◆「感情的」になってもOK!ただし「気分転換」は大事 ここまで「中」と「和」について、お話ししてきました。 正直、「中」、つまり「無情緒」になるのは、とても難しいです。悟りが必要ですね。 理屈ではわかっていても、本当に実践できる人は非常に少ない! なので、個人的には「和」の状態ができれば、十分、心の養生ができているんじゃないかなと思います。 もし「和」ができなければ、同じ感情、情緒が、1週間も2週間も、さらに1年、時には10年も続いてしまうということ。 これは、やはり不調につながります。 なので、どんな情緒であっても「気分転換」が大事なんです。 ※本稿は、『読むだけでメンタルが強くなっちゃう漢方養生の本』(大和書房)の一部を再編集したものです。
ロン毛メガネ
【関連記事】
- いつも穏やかな人は、なぜ切れると怖いのか?東洋医学の観点から紐解く「体と心」のつながり
- 心療内科医が教える「断り方」と「いい人のリスク」 都合のいい人になっていませんか?まずは自分の声に耳を傾けて
- 「すぐ落ち込む」「嫌われたくない」「人付き合いが少ない」…。悩みの多くに自己肯定感が関係していた!メンタルトレーナー「インテリアを変えれば解決のきっかけに」
- 小林弘幸「どうして評価されないんだ!」と思った時点で自律神経は乱れまくり…家康と日光東照宮に見る<自分に流れを引き寄せるコツ>とは
- ヤマザキマリ こう生きなければという<理想>に苦しめられている私達。50歳を過ぎたら、ありのままの自分を受け入れてくれる人とだけつきあっていけばいい