今も薄れぬ日本愛「大好きなんで」 台湾の元ロッテ左腕は取材でも日本語対応…忘れない理由
陳冠宇お気に入り、台北ドームに響いた日本語の登場曲
野球の国際大会「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」は21日から、オープニングラウンドを勝ち抜いた4か国によるスーパーラウンドが東京ドームで行われている。台湾代表でリリーフの核となっているのが、DeNAとロッテでプレーした左腕の陳冠宇(チェン・グァンユウ)投手だ。台北ドームに鳴り響いた自身の日本語の登場曲について、また今も薄れぬ日本愛について語ってくれた。 【画像】他にもいた台湾チア6人を現地でパシャリ ショーパン姿の全身ショット 「そうっすよね!」 陳冠宇の口ぐせには、今も日本語が混じる。取材にも日本語で応じることができる。2020年を最後にロッテを退団してから4年。日本語を忘れない理由は「(台湾で所属する)楽天モンキーズにはたくさん日本語をしゃべれる人もいますし、毎日会話しているからあまり忘れないんだと思う。あとは日本が大好きなんで」。今も薄れぬ日本愛が、言葉からあふれた。 「日本のスタイルとか、練習のやり方とか、集中力の高め方とか。日本のおかげで自分の野球がある。日本に来て本当に良かったと思います」 母国の台湾プロ野球入りして4年目、今季は54試合にリリーフ登板し防御率1.97と素晴らしい成績を残した。この大会でもオープニングラウンドでは4試合、3回2/3を投げて無失点。被安打はわずか1本だけという安定ぶりだ。「やってることは一緒。あまり変わらないです。でも成績が良くなっているから自信が持てる。テンポが良くなったと思う」と日々自信を積み重ねている。 ロッテ時代は好投後の決めセリフ「チェンチェン大丈夫」で一躍人気者になった。2021年の夏、台湾のドラフトにかかり、楽天モンキーズ入りが決まった時の記者会見でも飛び出したセリフは、現地ですっかり浸透した。この大会でも台北ドームで行われたオープニングラウンド、陳冠宇がマウンドに上がると「チェンチェン大丈夫」と日本語の歌詞の登場曲が流れたほどだ。 「自分の(所属する)楽天モンキーズが作ってくれた曲です。(入団の)記者会見の時から作ってくれて。めっちゃ好きなんです。気分も上がる」 16日に台北ドームで行われた日本戦の試合前には、ロッテから日本代表「侍ジャパン」入りしている佐藤都志也捕手と話し込むシーンも。「みんな元気かなって聞きました」とロッテ愛も薄れていない。 23日にはスーパーラウンドの日本戦が待つ。スタンドには「チェンチェン大丈夫」を知るロッテファンも詰めかけるはずだ。「もしできるなら、僕も応援してほしいです」。東京ドームでの好投が、日台のファンを沸かせる。
THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori