ビットコイン、「強気な10月」に軟調なスタート──強気派には心強いデータも
2013年以来、最も強気な月のビットコイン(BTC)の貧弱なスタートは続き、10月3日の終盤には資産価値が一時的に6万ドル近くまで下落し、その後回復するも、1億4400万ドル(約208億8000万円、1ドル=145円換算)以上の強気な賭けが清算された。 BTCは6万1300ドルをわずかに上回る水準で推移し、アメリカでの不安定な価格動向にもかかわらず、過去24時間では横ばいとなった。イーサリアム(ETH)、バイナンスコイン(BNB)、エックス・アール・ピー(XRP)は2%の損失を示したが、ミームコインのドージコイン(DOGE)は触媒となる要因なしに2%上昇した。 時価総額の大きいトークンを動きを測定するCoinDesk20指数(CD20)は1%下落した。 データによると、ビットコインは10月の初めから6%以上下落している。10月は2013年以来、2度しかマイナスを出しておらず、最高で60%、平均でも22%の利益を記録し、投資家にとって最も利益が大きい月だった。そのため、Xにおけるセンチメントは悪化しており、一部のユーザーは価格回復に対して弱気になっている。 分散型予測市場ポリマーケット(Polymarket)の参加者は、10月のビットコイン価格の動向について、さまざまな意見を持っている。7万ドルへの挑戦は除外しているものの、彼らはビットコインが5万7500ドルから6万5000ドルの範囲で推移する可能性が高いと考えているようだ。 しかし、CoinGlassのデータによると、ほとんどの利益は10月の後半に現れ、最初の週は概して弱気であることが示されている。つまり、現在の価格動向は依然として過去の動きに沿ったものであるということだ。 2013年以来、10月の2日目と3日目がプラスで終わったのは6回だけで、その後2週目に回復し、大きな動きは概して3週目に起こっている。10月15日以降に16%もの価格上昇が見られたこともある。 しかし、それはデータに過ぎない。 ビットコインのようなリスク資産の動向には、最終的にはファンダメンタルズやマクロ経済要因が影響する。また、中東の緊張状態により、投資家の関心は原油やゴールド(金)に移行している。 世界的な指標であるブレント原油は、約1年で最も大幅な1日の上昇を記録し、2023年初め以来の週8%の上昇を記録している。 マクロ経済に目を向けると、10月初めには中東の地政学的な緊張により市場が揺さぶられた。ポリマーケットの参加者は、イスラエルが10月にイランの石油施設を攻撃する可能性を63%と見ているが、イランの核施設を攻撃する可能性は35%にとどまっている。 アメリカ大統領選挙は、依然として接戦が続いている模様で、2人の候補者は1ポイントのリードを争っている。 CoinGeckoのデータによるとドナルド・トランプ(Donald Trump)氏をテーマにしたソラナのミームコインTREMPは14%上昇している。一方、オリジナルのトランプ・トークンであるMAGAは横ばいとなっている。カマラ・ハリス(Kamala Harris)氏をテーマにしたKAMAトークンは7.5%下落している。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock|原文:Bitcoin’s Poor Start to Bullish October Continues, but There May Be Cheer Ahead for Bulls
CoinDesk Japan 編集部