米共和党こぞって「トランプ主義」の大転換:主流派も「労働者層重視」を鮮明化
ドナルド・J・トランプ大統領選キャンペーン公式サイトより
2024年の大統領選挙に向けて、民主党のジョー・バイデン現大統領や共和党の ドナルド・トランプ前大統領 、「トランプではないトランプ」をウリにするフロリダ州のロン・デサンティス知事らが次々と党内の大統領指名争いに立候補している。 明確な勝者がおらず、痛み分けの結果となった2022年11月の 中間選挙 では、両党とも決定的な数の労働者層の票を獲得できなかった。そのため、各陣営は今回の局面で労働者にアピールする政策を打ち出している。 本稿では共和党に関して、トランプ派のみならず、資本家寄りと見られてきた主流派までもが「労働者層の党である共和党」を掲げるようになった経緯について、(1)世論調査における民主党と共和党の階級的イメージ、(2)大統領選候補者たちの労働者層へのメッセージ、そして(3)共和党主流派と目されるシンクタンクであるヘリテージ財団の労働者層重視への転換から、大転換期にある米政治の構図を読み解く。
本文:4,905文字
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岩田太郎