【フィギュア】ケガで絆を深めた〝あずしん〟 NHK杯10位も関係者は成長を確信
フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦NHK杯(東京・国立代々木競技場)に出場したアイスダンスの〝あずしん〟こと田中梓沙(19)、西山真瑚組(22=ともにオリエンタルバイオ)は、ケガをきっかけにお互いの絆を深めている。 田中が今夏に右ろっ骨を痛めた影響で、NHK杯前は、ほとんど2人で滑ることができなかった。今大会の出場も直前まで悩んだが、リンク外で入念にコミュニケーションを重ねたことがプラスとなっている。 2人を知るフィギュア関係者は「NHK杯に出るか出ないかのところで本当にたくさん話し合いをしていた。アイスダンスの経験値がある西山選手が田中選手を引っ張る感じではあるけど、話す時間が増えたことで信頼関係がより強固になった」と指摘した。 万全の状態ではなかったため、今回は出場10組中10位にとどまったものの、同関係者は「(10月末の)東日本選手権の時は滑っている時の2人の距離感は離れていたけど、NHK杯は練習ができていないのに自然と距離が近づいていた。これは期待できると思う」と成長を確信する。 10日には大会の一夜明け取材に応じ、西山は「観客の温かい声を聞いて、出場して本当に良かった」と充実の表情。12月の全日本選手権(大阪)へ向けて演技に磨きをかけていく。
中西崇太