782馬力と史上最もパワフル! ベントレー新型「コンチネンタルGT」シリーズ日本初公開!! 驚異の走行性能は「まさにスーパーカー級」
1950年代以降のベントレーでは初めてシングルヘッドランプを採用
世界初公開からわずか2日後の2024年6月27日、イギリスのラグジュアリーカーブランド・ベントレーは都内で発表会を開催。2ドアクーペ「コンチネンタルGT」シリーズをジャパンプレミアしました。 【画像】「えっ!…」これがベントレー史上最高にパワフルな新型「コンチネンタルGT」です(37枚)
発表会会場では、第4世代となる新型「コンチネンタルGT」シリーズを紹介するために、ベントレーモータースアジアパシフィックのリージョナルダイレクターであるニコ・クールマンさん、ベントレーモータースのチーフコミュニケーショズ アンド D&Iオフィサーのウェイン・ブルースさんも登壇。メディアを通じ、日本のファンに向けて新型の特徴と魅力をアピールしました。 また会場内には、現代の「コンチネンタルGT」のデザインの起源となる1955年製「Rタイプコンチネンタル」と、従来モデルである2024年式「コンチネンタルGT マリナー」も展示。その歴史と進化を肌で感じることができました。 新型「コンチネンタルGT」は、従来モデルに対して内外装やメカニズムに大きく手が加えられていますが、ルックス面では、大幅刷新が図られた第3世代と多くの共通点が見受けられます。それでもビッグマイナーチェンジではなく、フルモデルチェンジを謳う背景には、現行型に対して68%のコンポーネントが刷新されていることが挙げられます。 またモデルラインも、現時点では従来型のハイパフォーマンスモデルに与えられていた「スピード」モデルのみの設定とされています。これは新世代の「コンチネンタルGT」が高性能化に加え、(現在のところ)パワートレインが1種に限定されるためと推測されます。 そんな新型「コンチネンタルGT スピード」の最大の特徴は、「ウルトラ パフォーマンス ハイブリッド」と呼ばれる完全新設計のパワートレインでしょう。 シリーズ初となるPHEV(プラグインハイブリッド)システムは、新設計の4リッターV8ターボエンジンと電気モーターを組み合わせることでシステム最高出力782ps、同最大トルク1000Nmを発生します。 その結果、クーペモデルは0-100km/h加速3.2秒をマーク。最高速度は335km/hに達します。従来型の6リッターW型12気筒ツインターボエンジンを搭載する「スピード」モデルと同等の最高速を実現しているだけでなく、より優れた加速性能を実現。電動化とV8化で環境性能を高めつつ、パフォーマンス向上を果たしていることを意味しています。 PHEVのためモーターのみでの走行も可能で、搭載される電気モーターは最高出力190ps、最大トルク450Nmを発生。EVモードでは航続距離80km、最高速度140km/hと、日常的なシーンを電気だけで楽しめる十分な性能を備えています。 その要となる25.9kWhのリチウムイオン電池はリアアクスル後方に配置。理想的な49:51という前後重量バランスを実現し、運動性能に対してネガティブな要素を与えていません。 さらに電気モーターは、8速DCT(デュアルクラッチ式トランスミッション)と組み合わされ、抜群の安定感を誇る4WDらしい走りもしっかりと受け継がれています。 充電に関しては、走行中のエネルギー回生やチャージモードに加え、最大11kWの普通充電にも対応。充電器を使った場合、2時間45分ほどで満充電となる計算です。 ●335km/hでも安定した走行を可能とする新発想のリアスポイラー 新型「コンチネンタルGT」のスポーティかつエレガントなエクステリアデザインは、伝統的なベントレー製クーペの特徴を受け継ぎながら、フロントのヘッドライトを伝統的な4灯式から2灯式へと変化させることで、大胆なイメージチェンジを果たしています。 新しいヘッドライトには、眉のような水平ラインのランプが追加されたのも大きな特徴。そのラインを境に、ライトの上部にはクリスタルカットガラスをモチーフにしたデザインが施され、ダイヤモンドのような輝きを放ちます。 また下部のLEDマトリックスライトには120個のLEDが使われており、最適な照射をおこない、常に最良な視界を提供してくれます。 ちなみにライトエリアがコンパクトになったことで、フロントグリルが大型化。より凛々しい表情となっているのもポイントです。 対するリア回りも、従来型の面影を残しつつリデザインされています。なかでもポイントは、想像を超えた高性能ぶりを発揮するトランク一体式のリアスポイラー。最高速335km/hでも安定した走行を可能とするダウンフォースが得られるよう設計されています。 クラフトマンシップにあふれるインテリアは、伝統のハンドメイドによる魅力的な空間づくりに加え、モダンファッションからインスピレートを受けた精巧なキルトパターンを採用するなど、新たなエッセンスも盛り込まれました。 加えて、時代のニーズであるデジタル技術も積極的に採用。進化したデジタルメーターパネルの表示、安全面と快適面の両面で進化が図られた先進運転支援システム、さらにコネクテッド機能の強化が図られています。 特にスマートフォン連携機能では、専用アプリ「My Bentley App Studio」を新たに導入することで、乗車前の空調操作や駐車場所の確認、充電操作やリモートパーキング機能などを利用できるようになりました。 * * * ちなみに、日本初公開の場に展示されていた実車は、ソフトトップを備えたコンバーチブル「コンチネンタルGTC スピード」でした。 コンバーチブルモデルがクーペ仕様と同時に公開されるのは、「コンチネンタルGT」史上初めてのこと。「コンチネンタルGTC スピード」の基本性能はクーペモデルと同等ですが、コンバーチブル化によって0-100km/h加速は3.4秒、最高速度は285km/hに調整されています。 気になる価格(消費税込)は、クーペの「コンチネンタルGT スピード」が3930万3000円、コンバーチブルの「コンチネンタルGTC スピード」が4312万円となっています。生産開始は2024年の第3四半期からを予定。日本の顧客への納車開始は、2025年第一四半期となる見込みです。
大音安弘