【侍ジャパン】プレミア12連覇へ24日・決勝で浮上 先発・戸郷翔征から巨人リレー
「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」でスーパーラウンド(R)進出を決めた侍ジャパンが24日の決勝(東京D)に進出した場合、戸郷翔征投手(24)、井上温大投手(23)、大勢投手(25)による巨人勢リレーが実現する可能性が19日、浮上した。1次リーグ(L)を5戦全勝で終えたチームは台湾から帰国。本拠地でのドリーム継投が、日本を3大国際大会V4の偉業へと導くかもしれない。 1次L無傷の5連勝フィニッシュから一夜明け、侍ジャパンが帰国の途に就いた。台湾・桃園国際空港にバスが到着すると、戸郷、井上、大勢の順で並んで出国ゲートに向かった。今大会のエース格にチーム唯一の2勝左腕、そして絶対的守護神の巨人勢3投手。東京DでのスーパーRを勝ち抜いて決勝に進出した場合、大勢につなぐ役割を託される可能性がある井上は「そういうのがあればいいです。でも、誰につなごうが関係なく、ゼロに抑えられれば。優勝目指して頑張ります」と大会連覇に視線を向けた。 乗っている、そして持っている。それが今大会の井上だ。初代表で開幕投手を託されると、13日のオーストラリア戦(バンテリンD)で5回0/3を2失点、8奪三振と力投して白星。救援に回った18日のドミニカ共和国戦(天母)では2回1失点で、昨年WBCの大谷(現ドジャース)以来となる同一大会2勝目を挙げた。 勝ち運を持つ左腕は21日のスーパーR以降は救援起用となる見込み。巨人でも今季序盤にリリーフを経験しており、「肩のつくり方とかタイミングとかはやったことある」と不安はない。結果が全ての国際大会とあり、「どんなに走者を出そうが、結果(失点が)ゼロなら。勝てばいいので、という感覚です」と頼もしく言った。 21日以降の先発は、1次L2戦目以降の高橋宏、才木、早川、戸郷の順番となることが見込まれる。決勝に進出すれば、戸郷が大会連覇をかけた大一番の先発に指名される可能性が高い。18日のドミニカ共和国戦は悪天候の中で4回2失点だったが、状態面に問題はなく「チームを勝たせることが一番」と次回を見据えている。 大会連覇へ、最終回には大勢が待つ。今大会は15日の韓国戦(台北D)と16日の台湾戦(同)で連投し、ともに3者凡退で2セーブ。「役割はしっかり勝利で試合を終わらせること」という言葉を体現している。 順位決定戦となる24日が今年の球界ラストゲームになる。19年プレミア12、21年東京五輪、23年WBCに続く主要国際大会4連覇へ。巨人が誇る3投手が、慣れ親しんだ本拠地・東京Dで偉業に挑む。(田中 哲) ◆巨人投手の3大大会決勝登板 プロが出場した99年以降の五輪、WBC、プレミア12の3大大会の決勝で巨人の投手が2人以上登板したのは、19年プレミア12の韓国戦で山口俊、田口麗斗、中川皓太の3人、23年WBCの米国戦で戸郷、大勢の2人―の2度。戸郷、井上、大勢の3人が決勝に登板すれば、19年プレミア12以来となる。また、決勝に限らず1試合に巨人の投手が3人以上登板したのは、13年WBCの1次R・中国戦の内海哲也、沢村拓一、山口鉄也、2次R・台湾戦の山口、沢村、杉内俊哉、19年プレミア12の1次R・ベネズエラ戦の山口俊、大竹寛、中川皓太、前述の決勝・韓国戦―の4度ある。
報知新聞社