子ども好きな娘は将来「保育士」か「幼稚園教諭」になりたいそうです。親としては「年収」が気になります。学費や年収はどのくらい違うのでしょうか?
子どもと接することのできる仕事に「保育士」「幼稚園教諭」がありますが、両者の違いがイマイチ分からない方もいるでしょう。未就学児を預かる点で共通していますが、働く場所や仕事内容に違いがあるため、将来の仕事を選ぶ際に両者の概要をしっかり理解していることは大切です。 そこで今回は、保育士と幼稚園教諭の違いや、資格取得にかかる学費および就職後の年収について調べてみました。両方の資格を取得して職業の選択肢に幅を持たせる方法もありますので、参考にしてみてください。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
保育士と幼稚園教諭の違いは?
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、保育士は「専門的知識及び技術をもって、子どもの保育を行うとともに、保護者に対し子育てに関する支援や助言・指導を行う」仕事で、保育所には0~6歳までの子どもがいます。 幼稚園教諭は「満3歳から小学校に上がる前の幼児が通う幼稚園での生活全体を通して、子どもたちの心身の発達を促すための教育を行う」ことが仕事です。保育士は保護者の代わりに子どもたちを「保育」し、幼稚園教諭は子どもたちに「教育」をする違いがあることが分かります。 保育士になるためには保育士の資格が必要で、管轄は厚生労働省です。これに対して幼稚園教諭は、文部科学省が管轄する幼稚園教諭免許が必要です。 保育士は保育所・児童福祉施設で働くだけでなく、児童館などの児童厚生員、児童自立支援施設の児童生活支援員にも就くことができます。幼稚園教諭はおもに幼稚園で働きますが、保育士資格も取得して認定こども園で保育教諭として働く人もいるようです。
保育士と幼稚園教諭になるために必要な学費
保育士になるには、養成課程のある学校や施設を卒業するか、保育士試験に合格することで資格を取得できます。大学・短期大学・専門学校に2年以上の課程として設けられていることが多く、通信教育や夜間教育を通して資格取得を目指すことも可能です。 幼稚園教諭になるために必要な免許状には、一種・二種・専修免許状があります。一種は幼稚園教諭養成課程のある大学、二種は短期大学などを卒業すると取得できます。専修免許状は、大学院(幼稚園教諭養成課程)で修士課程を経て取得可能です。 大学・短期大学・専門学校など、進学先によって必要な学費は異なりますが、例えば保育士資格と幼稚園教諭二種免許状を取得できる専門学校の学費を比較してみると、以下の通りです。 【A校】 「幼稚園教諭・保育士養成コース」では、保育士資格と幼稚園教諭二種免許状を、「保育士養成コース」では保育士資格を取得できます。いずれのコースも入学金は25万円で、以下の授業料・在籍料が必要です。また下記以外にも、2年間で約18万5000円の教科書代・教材費・諸費用がかかります。 ・幼稚園教諭・保育士養成コース(2年間):180万8000円 ・保育士養成コース(2年間):160万8000円 【B校】 3年間の「総合子ども学科」では保育士資格と幼稚園教諭二種免許状を、2年間の「保育福祉学科」では保育士資格および希望者は幼稚園教諭二種免許状の取得が可能です。それぞれのコースでかかる学費は以下の通りです(入学金含む)。 ・総合子ども学科(3年間):377万円 ・保育福祉学科(2年間):205万円