「なんでいなくなった!?」人気車だったはず……だよね? 忽然と姿を消したクルマたち5選
■マツダのCX-8は2年連続で国内3列シートSUV販売台数ランキング1位だったのに…
2018年と2019年の2年連続で国内3列シートSUV市場における販売台数第1位を獲得したCX-8。 大人6人(または7人)が快適に乗車できるCX-8は上質かつ洗練されたデザイン、意のままに操れる走りのよさ、優れた静粛性や乗り心地を兼ね備えたマツダの国内最上位クロスオーバーSUVとして2017年12月に登場。発売前の約3カ月で月間販売計画台数1200台の約6倍となる7362台を受注するなど好調な立ち上がりをみせた。 その人気の要因になったのは使い勝手がいい3列シートクロスオーバーSUVであることや深化した魂動デザインによる唯一無二の世界観をもつ新しいSUVデザインもさることながら、進化したクリーンディーゼルエンジンSKYACTIV-D 2.2の存在も見逃せない。 少量の燃料を多段かつ高圧で微細噴霧化して噴射することで静粛性・燃焼効率・高い環境性能を両立した急速多段燃焼を採用するとともに、段付きエッグシェイプピストン・超高応答マルチホールピエゾインジェクター・可変ジオメトリーターボチャージャーの新技術を導入。 これによって実現した3列シート車の想像を超えた力強くなめらかな走りと優れた燃費性能も大きな魅力となった。 2018年には"卓越した運動性能と効率的な室内空間"や"運転負荷の軽減と先進の予防安全技術"などが高く評価され、2018-2019日本自動車殿堂カーオブザイヤーを受賞。 その後も商品改良を重ねて熟成が進み、その都度好評を博していたCX-8だったが、2023年10月に同年12月下旬での生産終了を発表。 CX-8と同じ3列シートのクロスオーバーで後継と目されているCX-80が2024年4月に欧州で初公開され、5月から予約受注が開始となっており、日本での発売が気になっている人も多いのでは?
■スバルのレガシィB4はスポーツカー好きにはたまらない貴重なセダンだったのに……
1998年12月に登場した3代目からBOXERと4WDの頭文字を組み合わせた"B4"の車名がセダンに与えられたレガシィ。 4WDロードスポーツをコンセプトに掲げて登場したレガシィB4は、スバル独自のコアメカニズムを採用することで走りのクォリティと操る楽しさを先代から飛躍的に向上したことが高く評価され、ステーションワゴンとともに1998-1999 RCJニューカー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。 ことB4においては、居住性・快適性・走行性能を高いレベルで融合した高剛性エアロダイナミックボディに縦置きの水平対向4気筒エンジン+左右シンメトリーのフルタイム4WDシステムを組み合わせることで、レガシィならではの優れたハンドリング性能と走行安定性を実現。 また、一部のモデルには電子制御によって前後トルク配分を瞬時に最適化するVTD-4WDシステムを搭載した新開発のスポーツシフト(E-4AT)を採用するなど見どころも満点。 加えてRS type B、ブリッツェン、RS30、リミテッドII、Sエディションといった派生モデルも人気を獲得した。そんなレガシィB4は2003年5月にフルモデルチェンジが行われたが、今度は2003-2004日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞して先代と同様に高い評価を獲得。 2005年には2.0GT spec.Bをベースとした"LEGACY tuned by STI"が、2008年にも究極のグランドツーリングカーと銘打った"S402"といったコンプリートカーも登場し、絶頂期を迎える。しかし……。 2009年5月に登場した5代目、2014年10月に登場した6代目では北米を中心とした海外市場を見据えたモデルへと進化したことが裏目に出て完全に失速。国内におけるセダン市場規模縮小も相まって、2020年にひっそりと販売が終了した。