土用の丑の日 60年以上続く秘伝のたれ…ウナギかば焼き求め川魚専門店にぎわう【岡山】
岡山放送
7月24日は土用の丑の日です。岡山市の川魚専門店では厳しい暑さを乗り切ろうとウナギを買い求める人でにぎわっています。国産ウナギの需要が高まる中、新しい品種のウナギが店頭に並んでいます。 1本1本丁寧に手焼きされたウナギが60年以上継ぎ足しているという秘伝のタレにつけられます。1953年創業の老舗、岡山市北区の光吉商店では土用の丑の日にウナギを求め朝から多くの客でにぎわいました。 (客) 「普段はあまり買えないが土用の丑の日はここで買っている」 「親戚の分と合わせて7匹買った。価格は妥当かなと思うがちょっと気持ち高いような気もする」 容器やナイロン袋などの資材価格や光熱費が高騰していることを受け、販売価格は2023年よりも500円ほど値上げ、さらに2024年は円安の影響で中国産のウナギの価格が高騰し国産ウナギの需要が急激に高まったことで仕入れが困難になり、光吉商店でも例年仕入れている天然ウナギや養殖の新仔ウナギに加え2024年から新たな品種「メスウナギ」が店頭に並びました。 (光吉商店 光吉勇二社長) 「通常の養殖ウナギは単年で育てていてそれ以上大きくなると硬くなるがメスウナギは大きくなっても柔らかくおいしさを維持するウナギ。メスウナギは大きくなるので量よりも大きさにかわってきている。猛暑が続いているので体がウナギを欲していると思うからしっかりウナギを食べて栄養をつけて夏を乗り切ってほしい」 光吉商店では8月5日の二の丑までの期間、約1000匹を用意しているということです。 【解説】 うなぎを食べて、暑い夏を乗り切りたいところですが、価格の高騰が気になります。ウナギ供給は2000年のピーク時と比べ約3分の1に減っていますが、ここ5年はほぼ横ばいです。 しかし、2024年は円安の影響で輸入ウナギの価格が高騰し、その分、国産ウナギに切り替える業者が多く、手に入りにくくなっているということです。 こうした国産ウナギの供給を高めようと全国各地で養殖の研究が進めれていて取材した光吉商店では新たにメスウナギという品種を2024年、仕入れました。 このメスウナギ、イソフラボンウナギとも言われていて稚魚の間に大豆に多く含まれるイソフラボンをエサに注入します。そうすることでメスのウナギに成長しやすくなるとのことです。養殖された通常のウナギはほとんどがオスだそうで、メスは身が大きくふっくらとしているのが特徴です。 今後、メスウナギが市場に出回るようになれば、数は少ないけれども大きなウナギが1匹乗せられたうな重が今後のトレンドになるかもしれないですね。
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