ペンが走り続ける驚きのなめらかさ。ぺんてるの新作ボールペンに注目【今日のライフハックツール 】
古くからボールペンの油性インクはネチャッとした粘り気があって、引きずられて書き味が重くなったり、ペン先に“ダマ”と呼ばれるインクの塊が発生して紙を汚したり…といろいろ問題がありました。 ペンが走り続ける驚きのなめらかさ。ぺんてるの新作ボールペンに注目【今日のライフハックツール 】 そういった問題を一気に解決したのが、低粘度油性インクです。新製法で従来の油性インクから粘りを減らし、書き味が驚くほどスルスルとなめらかに。今や世界的にもファンの多いジャンルとなっています。 低粘度油性ボールペンの代表格と言えば、元祖低粘度油性の三菱鉛筆「ジェットストリーム」と、その最大のライバルであるパイロット「アクロボール」でしょう。 さらに各社から低粘度油性ボールペンは発売されていますが、どれもなめらかさは共通しつつ、書き比べてみると個性はいろいろ。その中から自分の好みに合ったインクを選ぶのは、なかなかに楽しいものだと思います。 そしてこの6月末に新たに登場したのが、ぺんてるの低粘度油性ボールペン「FLOATUNE」(フローチューン)。従来油性とも他の低粘度油性ともハッキリ違う、まったく新しい書き味で、間違いなく注目の製品になりそうです。 【「フローチューン」はこんな人にオススメ!】 スルスルとなめらかな書き心地のボールペンが欲しい はっきりとした黒いインクが出るボールペンが欲しい
今までにない書き味の、新・なめらかボールペン誕生
6月27日に発売されたばかりのぺんてる「フローチューン」のコンセプトは、ズバリ「浮遊感」。 つまり、まるで浮遊しているかの如く、ペン先の摩擦を極限まで軽減させた書き味ということのようです。果たしてどれほどの性能なのか…? ラインナップは、インクが黒・赤・青の3色で、ボール径はそれぞれ0.5・0.4・0.3mmが揃っています。 インク色に関わらず白で統一された軸は、最近のトレンドとも言える凹凸の少ないフラットなタイプ。色は軸後端に配置された色パーツで見分けるようになっています。 上の写真ではわかりづらいですが、握った姿勢だとはっきりと視認できるほか、ノックノブが透明ということもあって、わりといろんな角度からでも視認しやすい印象でした。 ボール径は軸に印刷されています。 まず0.5mmから書いてみましたが、ペン先を紙に当ててまず感じたのは「なめらかと言うより、むしろカリカリと引っかかるような?」という印象。オイリーなすべり感のあるほかの低粘度油性とは、明らかに感覚が違うような…。 ところが、なんとなく軽く握りなおして筆圧を抜いたところ、ペン先からインクが出るのに合わせてスルーッと軽くなめらかに。 さらに早書きしてみたところ、突如としてペン先が紙面から浮いた!? というぐらいに摩擦が消失。一気にペンがすごい勢いでツルツルツルーッと走り出しました。 正直に言うと、もはやちょっとコントロールしづらいレベルの摩擦レス感なんですが、しかしそこで筆圧を戻すと、ピタッと止まる。これまでの低粘度油性ボールペンと比べても「個性」のひと言では割り切れないぐらい、独特で不思議な筆記感です。 これは、まず低粘度油性インクに特殊なクッション成分を配合することで、ペン先のボールなど金属パーツの摩擦を低減し、筆記時の引っかかりを解消。加えてペン先チップ内部の精度を高めることで、このインクがスムーズに流れるように作られています。 そうすることでなめらかインクの流れが安定してたっぷり出る(オーバーフローイング)ようになるため、摩擦レスな筆記が可能になる仕組みです。 実のところ、たっぷりインクを流すことで摩擦を減らすというのは、昨今のなめらかゲルインク/水性インクボールペンの手法に近いタイプ。 「フローチューン」の独特すぎる摩擦レス筆記感は、低粘度油性インクをゲル/水性インクっぽいたっぷりインクフローで書く、という非常に特殊な方法論に基づいていると言えそうです。 このなめらかさは当然ボール径の大きい0.5mmが最も体感しやすいですが、個人的には、コントロール性などのバランスで0.4mmが良さそうに感じました。