「来年が楽しみ」 あしがくぼの氷柱、オープンに向け準備始まる ボランティアが休憩地点に設置するストーブの薪割り 今後は沢水をまき、山の斜面に氷柱形成 オープンは来年の1月9日
来年1月9日の「あしがくぼの氷柱(ひょうちゅう)」(埼玉県横瀬町芦ケ久保)オープンに向けて、会場づくりが本格的に始まった。15日は県内外のボランティア約50人が氷柱準備会場に集い、休憩地点に設置するストーブの燃料の薪(まき)割りを手伝った。21日からは、横瀬町観光協会と地元ボランティアが散水作業を開始予定。兵ノ沢上流から取水した沢水をスプリンクラーやホースでまき、山の斜面(幅約200メートル、高さ約30メートル)に太く透明な氷柱を形成していく。 昨年度のあしがくぼの氷柱会場の様子【写真2枚】
今回の薪割りツアーは、同協会と県秩父地域振興センターが連携して実施。参加者は午前9時ごろに西武鉄道芦ケ久保駅前に集まり、準備会場まで徒歩移動(約10分)。氷柱事業の説明や、なたのあつかい方を教わったあと、町産のスギなどの丸太計約300キロを豪快に割った。 滑川町から家族で参加した小学3年の岩沢大智さん(9)は「うまく割ることができて楽しかった。まだ横瀬の氷柱を見たことがないので、来年が楽しみ」と笑顔で話した。 秩父市大滝の三十槌(みそつち)の氷柱(つらら)、小鹿野町河原沢の尾ノ内氷柱とともに、「秩父三大氷柱」の一つであるあしがくぼの氷柱は今回で12年目を迎える。2023年度は、年始の気温上昇の影響で3会場とも例年より1週間ほど遅れて開場した。同年のあしがくぼの氷柱の来場者数は、22年度より3万人ほど少ない4万265人だった。 同協会の金子るみ事務局長は「ここ数日、早朝の気温は氷点下が続き、昨年よりも確実に冷え込んでいる。このまま寒さが続いてくれれば、前回より大きな氷柱が作れそう」と期待を込めた。