怪我に狂わされた…。日本の「ガラスの天才」(8)数えきれない大怪我…。不運だったスピードスター
サッカー選手は常にケガと隣り合わせだ。たった1つのケガでキャリアを棒に振ってしまう選手もいれば、何度も大ケガを負いながらもその逆境を乗り越えて長く活躍する選手もいる。今回は最高級の才能を持ちながらも、ケガに苦しむキャリアを歩んだ“ガラスの天才”をピックアップして紹介する。
MF:石川直宏 生年月日:1981年5月12日 日本代表成績:6試合0得点0アシスト 石川直宏は、FC東京のレジェンドとして広く認知されているが、そのキャリアはケガとの戦いでもあった。 横浜F・マリノスの育成組織出身で2000年にトップチーム昇格を果たした石川は、2002年に加入したFC東京でブレイクした。卓越したスピードと鋭いドリブルで多くの得点に絡んだ。 しかし、2005年に右ひざ前十字じん帯と右ひざ半月板を損傷し、シーズン終盤を棒に振った。2009シーズンはキャリアのピークともいえる活躍を見せ、左サイドからカットインしてたびたびゴールを奪い、リーグ戦24試合で15得点という驚異的な活躍をおさめている。ところが、10月に左ひざ前十字じん帯損傷で再び離脱を余儀なくされた。 その後も、2014年に腰椎椎間板ヘルニアで長期離脱、2015年には再び左ひざの前十字じん帯を損傷。2016年に左ひざ内側半月板損傷と、何度もケガでピッチを離れた。 それでも石川は、不屈の精神でピッチに戻ってきた。そのたびに高いパフォーマンスを発揮した。何度でもよみがえる石川の姿勢は、敵・味方問わずリスペクトされた。 負傷離脱を繰り返しながらも36歳まで現役でプレーした石川の偉大さに疑いの余地はないが、ケガと無縁のキャリアだったらどこまで到達していたかも興味深い。
フットボールチャンネル