米ガラス大手、日本生産を撤退…シャープのTV用液晶パネル生産終了で
米ガラス大手コーニングが昨年末、シャープの堺工場(堺市)内での大型液晶パネル向けのガラス基板の生産を終了し、日本での生産から撤退したことがわかった。シャープがテレビ用液晶パネル事業から撤退したことに伴うもので、コーニングの生産棟の土地と建屋は所有するシャープが売却に向けて調整している。
コーニングは2009年にシャープの堺工場が稼働したのに合わせて、敷地内の生産棟でガラス基板の生産を開始した。だが、昨年8月にシャープが業績悪化を理由にテレビ用パネルの生産を終えたことを受け、コーニングも操業を終了したという。広報担当者は「日本を含む顧客には、今後も世界の生産拠点から供給する」と説明している。
シャープは堺工場の大半の土地と生産棟をソフトバンクとKDDIに売却する方向で、ソフトバンクとはほぼ合意しており、KDDIとも最終合意に向けて協議を進めている。両社ともデータセンターに転換する方針で、コーニングの生産棟はKDDIに売却される可能性が高いとみられる。