現役アイドル×プロゴルファーの二刀流 雪野若葉が目指す道「両方とも成功してこそ」【マイナビ ネクストヒロインツアー】
プロゴルファーとアイドルの二刀流。その夢に全力で取り組んでいる“ネクストヒロイン”がいる。23歳、雪野若葉。「成功せんかったら『両方できるけど中途半端だよね』で終わっちゃう。全部が結果論だし、両方とも成功してこそ。熱い気持ちで取り組んでいます」と己の道を突き進んでいる。 政田夢乃はネクストヒロイン卒業生【写真】 兵庫県出身。ゴルフは11歳の時に始めた。プロゴルファーを志して名門・滝川二高に進学。2001年早生まれの“プラチナ世代”で、同級生には安田祐香や古江彩佳がいる。その在学中、17歳のときに芸能活動もスタート。「もともと女優志望でした。モデルの仕事をしたり、歌のお仕事もしたり。歌って踊るのが、いまは楽しいです」。 現在は大阪を拠点とする4人組アイドルグループ『ボクセカ』のメンバー、赤色担当・火野わかばとして活動中。黒髪ぱっつんに揃えられた前髪は、毎日セルフカットしている。 高校時代は順風満帆だった。「正直、そのときはあまり練習していなかった。しなくても全国とかに行けていたから、調子に乗っていました」。卒業後、初めてのプロテストではレジストレーションミスにより出場できず。2年目は1次予選を途中棄権し、ゴルフから離れていった。 「卒業してから調子が悪くなったときに、落差を感じちゃったんです。そのタイミングで誹謗中傷もすごくて。イヤになっちゃって、ゴルフをやめました」。1年に1度ほど、テレビ番組などの収録でラウンドすることがあってもそれっきりだったという。 それから3年。再びクラブを握ったきっかけは「ささいなこと」だった。「アイドルだけだと(個性が)うすいな…って。何かしようと思ったときに、ゴルフが思いつきました」。ひさしぶりに家族ラウンドをしたら、いきなり70台をマーク。さらにある出来事が背中を後押しした。 「そのタイミングで、とても好きで尊敬している臼井麗香さんが優勝したんです。その影響がデカかった。もう一回、ちゃんとゴルフをしたいなと思いました」。3月「アクサレディス」で涙のツアー初優勝を飾った“れいちぇる”に刺激を受けて練習を再開。そこから試合に出場するようになり、「ひとつのきっかけにすぎないけれど」とプロテストにもエントリーした。1次予選(D地区)をトータル32オーバー・84位で敗退したが、これは踏み出した大きな一歩だった。 「ゴルフから離れて気がつくことがたくさんあった。人生の気づきも多かったから、結果的には、一回離れて良かったと思いました。(ゴルフもアイドルも)両方やめることはないです。いまが一番楽しいです」 毎日、忙しい日々を送っている。朝5時に起床してラウンドに向かうと、終わってからはライブやレッスンに直行してアイドル活動をする。「大変なんですけど…自分はかなりのショートスリーパー。ひとよりも時間は多くあるので、もう1個くらいなにかできるんじゃないかって思っています(笑)」と1日の平均睡眠時間は2時間。かなりタフだ。 アイドル“火野わかば”を応援してくれるファンも、プロゴルファー“雪野わかば”を応援してくれている。「ALBAに登録して(試合映像を)見てくださった方も多かったです。ゴルフを知らない人も知ろうとしてくれているし、ゴルフの方もアイドルに興味を持ってくださっている。どっちもうれしいです」とファンに感謝する。 「正直、滝二というとふたり(安田と古江)の名前が挙げられるけど、自分は自分。ツアープロになって優勝するのが目標です。なんでも1番がいいです」と強い信念を持つ“現役アイドルゴルファー”。夢への道は始まったばかりだ。(文・笠井あかり)