階段の“黄色いライン”どうつける? 職人の神業に1310万再生「もはや芸術」「お仕事、ありがとうございます」
■「転倒事故は交通事故の約3倍、増加を止めて事故防止に貢献したい」
――公共施設では深夜、商業施設は休業日など、多くの人が休んでいる時間に手作業で行うんですね。大変な業務です。その他、御社の業務内容について教えていただけますか。 「弊社『ステップソリューション』は、床の滑り止め専門メーカーとして商品開発から商品加工、施工現場まで一貫して請け負っている企業です」 ――まさに“滑り止め”のプロですね! 「業務は『転倒事故を防止する』に特化した企業となります。お客様ご自身で使用できる商材の開発、建材メーカー様の商品に滑り止めを加工する加工業、滑る床や見にくい段差を改善する現場施工業大きく分けて3つに分類されますが、主な目的は転倒事故を防止する事となります。転倒事故には転落事故(段差の踏み外し)も含まれています。今回取材頂きました“段差識別防滑施工”は転落事故の防止につながります」 ――ニッチな業界とのことですが、やりがいについて聞かせください。 「エンドユーザー様との距離が近い現場では、滑る床が改善されると皆さんありがとうとおっしゃってくれます。感謝されるとやはり嬉しいですよね。また小さい息子がいるせいか、幼稚園や保育園の現場注文は非常に嬉しいです。走り回る子ども達や妊婦のお母さま方も通われる施設になりますので、より安全性を高めてあげる必要があると思っていますので」 ――業界の課題についてはいかがでしょうか。 「転倒事故はよく交通事故と比較されます。昔は交通事故数が圧倒的に多かったのですが、2009年頃より立場が逆転して、今では交通事故の約3倍程度の転倒事故が発生している状況です。交通事故では車の進化や路面状況の改善などで大幅に事故数を減らす事に成功していますが、転倒事故数は増える一方です。この増加を止めて減少させる事が課題です」 ――交通事故の約3倍も…驚きです。 「先ほど、Instagramを始めたのは“滑り止め業界”を認知してもらう機会を作りたかった、と話しましたが、それと同時に、“転倒事故のリスク”にも意識を向けてもらいたいという願いもあります。滑り止めという仕事をする中で転倒事故に見舞われ悲惨な体験をされた声を多く耳にします。危険な階段や滑る床が放置された建物がたくさんありますので、少しでもそういった施設を改善できたら良いなと思いながら日々投稿しております」 ――今後の夢、目標についてお聞かせください。 「転倒事故の減少が目標ですが、弊社の影響力ではまだまだ足りないと感じています。そこで他企業様とのタイアップや行政からのバックアップをお受け出来るよう、活動に注力していく所存です。夢については家族や従業員が幸せに暮らせる企業にする事です。今後も全力で仕事に取り組みたいと思います」