《有名人が紹介する「わが家のすき焼き」》東貴博は無限に食べられる父直伝「肉にらすき焼き」、橋本マナミはエスニックの味変にハマる
日本人の半数以上が、年末年始にすき焼きを食べるという結果が(キッコーマン+会員・オンラインアンケートより)。毎年おなじみのわが家の味もいいけれど、今年はさらにおいしさを格上げしてみませんか? すき焼きの基礎知識や有名人が教えるすき焼きのこだわりを知って、すき焼きの魅力を再発見。家族みんなが笑顔になる最強料理で、年末年始の食卓を彩りましょう。 【写真】すき焼き鍋に割りしたを注いでいるシズル感ある瞬間。ほか、東貴博さんなど芸能人の家の味やすき焼きの知識を写真と共に紹介
【目次】
高級食材と家族団らんを楽しむ、幸せの象徴
なぜすき焼きが日本人の年末年始のごちそうになったのか、フードジャーナリストで『すき焼き通』著者の向笠千恵子さんに聞いた。 「牛肉や卵の高級なイメージと、年末年始は家族や親しい人たちと食卓を囲みたい気持ちが合わさり、幸福を象徴する料理になったのではないでしょうか。しょうゆと砂糖、肉の脂が混じった味わいは、間違いないおいしさ。肉や具材などの知識が深まれば、よりすき焼きが楽しめます」(向笠さん・以下同)
すき焼き基礎知識
発祥から新常識まで!基礎知識を知れば、すき焼きがもっとおいしくなる。 ◆文明開化を機に広がる 嘉永6年(1853年)、浦賀(現・神奈川県横須賀)に黒船が来航。外国人用に提供された牛肉を日本人好みに調理した牛鍋が評判になり、関東を中心に牛鍋屋が増加。明治4年には明治天皇による肉食解禁令が出され『牛鍋食わねば開化不進奴』という言葉が広がり、牛鍋は文明開化を代表する料理に。 ◆東西で味つけのやり方が違う すき焼きの語源は、農具の「鋤」の上で肉を焼いたためという説がある。鉄鍋で焼いた肉に、直接砂糖としょうゆをかけて調味する関西流はこれに近い。一方、しょうゆ、みりん、砂糖を混ぜた『割りした』で肉を煮るのが関東流。「現在首都圏の店の多くは、最初は牛脂で肉を焼き、その後割りしたで煮るという、西と東が融合したスタイルをとっています」 ◆具材は地域によって異なる 京都では生麩や玉ねぎ、北海道では玉ねぎと豚肉をすき焼きに入れる人が多い。愛知や滋賀では鶏肉、山形では山菜、熊本では赤なすなど、ご当地ならではの食材も。 全国的によく使われている具材ベスト8は、牛肉、長ねぎ、焼き豆腐、白菜、しいたけ、えのきたけ、しらたき、春菊。(「キッコーマン+会員・オンラインアンケート」より ※2024年9月に1158人を対象に実施) ◆最初はみそ味が主流だった 「横浜を中心に広がった牛鍋は、最初は牛のにおいを消すためにみそ味が主流だったものの、次第に塩、しょうゆと味のバリエーションが増えていったと言われています」。明治元年に横浜で開業した『太田なわのれん』では、現在も甘みのあるみそだれで作る牛鍋が提供されている。 ◆しらたきを隣に入れても肉は硬くならない しらたきに含まれる凝固剤が肉を硬くするため、隣り合って入れてはいけないというのが定説だった。しかし2017年の『日本こんにゃく協会』による比較試験によって、影響はないことが証明された。 ◆卵で食べ頃の温度に 「溶き卵につけるのは、ほどよく肉を冷まし、口の中を火傷しないようにするためと言われています。また、昭和の中期までは高価であった卵をすき焼きに用いることで、よりごちそう感がアップしたという説も」