一橋卒の高学歴ドラァグクイーン・エスムラルダ(52)が明かす、同性愛者を自覚し悩んだ時代「豊富な性体験を赤裸々に話す人がいて…」
小学生で感じていた「男の子が好き」というトキメキ
――ご自身が同性愛者だと気づかれたのはいつ頃でしょうか。 エスムラルダ 物心ついたときから男子が気になっていて、小学校3年のとき社宅に引っ越してきた男の子が、すごく好きなタイプの顔立ちで。 それまでは、好きな子を聞かれると、仲のいい女の子の友だちの名前を挙げていたんだけど、その男の子に出会って「これが恋なんだ」「自分は男の子が好きなんだ」ってハッキリ意識しました。でも一方で、誰に言われたわけでもないのに、「この思いは誰にも知られてはいけない」とも思ってました。 ――昭和という時代にはまだ、同性愛者も多く存在する、ということが認識されていなかったですよね。 エスムラルダ 広島に越してからも「好きだな」って男の子はいたけど、もちろん誰にも言わず女子が好きなフリをしていました。中学校、高校もずっとそう。 子どもの頃から女性的なものも好きでした。例えばアニメだったら、男子が好んでいた『ドカベン』より、断然『アタックNo.1』。野球やサッカーは、観るのもやるのもあまり好きじゃなかったですね。 ――昭和の小学生って割と誰もが野球をやるじゃないですか。エスムさんは参加していなかったんですか? エスムラルダ 一応、イヤイヤ参加してました(笑)。 中学校に上がってからも、女の子の友だちから雑誌の『花とゆめ』を借りたりしてましたね。『うる星やつら』とか少年誌の漫画も読みつつ、『ガラスの仮面』とか『スケバン刑事』にハマってました。周りの人はたぶん「女の子っぽい男の子」って思っていたんじゃないかな。 ――ゲイ文化というのは、いつ頃知ったんですか。 エスムラルダ 大学に入ってから。それまでは、目の前に常に受験勉強があったし、身の回りに男女のカップルもそんなにいなかったんだけど……大学に入るとみんな急に色気付くというか、急にカップルができ始めて。 それまでは自分の中で「いずれ女子を好きになったりするのかな?」と考えていたんだけど、全然その気配がない。すごく孤独感を覚えて、ようやく自分の中の「男子を好きな気持ち」と向き合うことになったんです。
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