【加部究のフットボール見聞録】“天才少年”久保建英が秘める可能性
鳥栖の松岡はライバル意識を隠さず
FC東京の久保(右)と鳥栖の松岡(左)がJ1リーグ3節で対戦。17歳同士のマッチアップは、見応えがあった。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
男子三日会わざれば刮目して見よ、という。ある日を境に別人に変貌してしまうのがスポーツの世界だ。 明確に成績が見える個人競技でも、初表彰台から一気にワールドカップ総合優勝までぶっち切った小林陵侑(スキージャンプ)のようなシンデレラストーリーが稀に誕生するが、見る目次第で評価が変わるサッカーでは日常茶飯事。鳥栖の試合後には、松岡大起を取り巻く記者の輪の大きさが、フェルナンド・トーレスを上回った。現役高校生は、同い歳にライバル意識を隠さなかった。 「一歩二歩三歩も先を行く存在。ここで戦えなければダメ。ボールを奪ってやろうとチャレンジしました」 同じ17歳でも久保建英は、バルセロナへ旅立った小学生時代から注目を集めてきた。ただし天才少年にも紆余曲折はある。低年齢化が著しい卓球界も、福原愛以前は無数の天才少女が消えていったそうだ。 アマチュア時代の末期にボールを蹴り
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