8分間で3得点 復調の川崎F U-18が流経大柏に3-2で勝利
9月29日、高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ2024 EAST第16節5試合が行われ、川崎フロンターレU-18と流通経済大柏が対戦した。 【フォトギャラリー】 川崎フロンターレU-18 vs 流通経済大柏 試合の均衡が破れたのは後半18分。川崎F U-18はDF2柴田翔太郎のパスを受けたMF10矢越幹都が決め、先制すると22分にはセットプレーのチャンス。キッカーDF2柴田が繰り出したボールをMF23楠田遥希が頭で押し込み、追加点。止まらない川崎F U-18は26分、途中交代のMF8知久陽輝のパスから最後はMF11児玉昌太郎が決め、3点目を挙げた。 このままでは終われない流経大柏は後半34分、こぼれ球を拾ったDF11堀川由幹が決め、1点を返すと、後半アディショナルタイム、途中出場のMF7葛西亮太が直接FKを叩き込み、1点差にまで詰め寄ったが、試合終了となった。 猛攻を振りきった川崎F U-18が3-2で勝ち、勝点を「25」に伸ばし、暫定5位とした。 「前半の立ち上がり、良い入りができましたが、(前半の)途中から流経大柏の勢いというか、強みの部分で自分たちの時間を奪われました」と川崎F U-18長橋康弘監督。 前半序盤は一方的な川崎F U-18ペース。いつ決まってもおかしくはなかったが、1本のシュートが戦局を変えた。前半33分、攻め手のなかった流経大柏、DF11堀川が放ったシュートはこの試合、初めて決定機。これで勢いづいたか、形勢は流経大柏に傾く。前半36分にはMF18和田哲平が惜しいシーンを見せると、サイドから、セットプレーからと攻め立てる。球際が速くて強い流経大柏の攻勢は後半も続いた。 川崎F U-18側としては流経大柏の攻撃陣の個の高さを警戒していた。指揮官が言いように時間が奪われたが、無失点で耐えられたのが大きかった。 「前半から最後のところで身体を張ってくれました。苦しい時間帯を耐えたことで、自分たちのチャンスが作れました」(長橋監督) その好機が訪れた後半18分。そこからわずか8分で3ゴール。MF11児玉は「1点目、入ったときからどんどん点を取りに行こうと」と言えば、MF23楠田は「相手に調子を乗らせないように畳みかけることを意識しました」と怒涛の攻めは川崎F U-18らしいもの。 「ここが勝負どころ」とイレブンもベンチも感じていたのかもしれない。ただ、いくら流経大柏の意地、執念があったにせよ、終盤での2失点はいただけない。ここは大きな修正点だ。 9月の川崎F U-18は調子が出ず、13節・FC東京U-18(1-3)、14節・前橋育英(0-1)、15節・市立船橋(1-1)と勝てなかった。 「勝点がつかないことで選手たちが自信を失っていたように見受けられました。結果を出さないと、この空気は変わらないなと(長橋監督)」 今節の勝利はある程度、嫌な空気は払しょくしたが、そんなことは言っていられない。次節は首位・横浜FCユースとの対戦。「優勝を目標に掲げているので絶対に負けるわけにはいかない」と士気を高めるMF11小島。 16節終了時点で勝点「25」には川崎F U-18のほか、柏レイソルU-18、青森山田、流経大柏が、1差の「26」に昌平、鹿島アントラーズユースがいる混戦模様。川崎F U-18は1試合未消化とあって、抜け出し、首位に肉薄したいところ。 「私たちチームが食い止めなければいけない」とストップ・ザ・横浜FCユースを誓う長橋監督であった。 (文・写真=佐藤亮太)