キオクシア、「年内にも」上場へ 「承認前提出方式」で期間を短縮
半導体メモリー大手のキオクシアホールディングス(HD)は8日、今年12月から来年6月までの株式上場を目指して、手続きに必要な有価証券届出書を金融庁に提出した。半導体市況をみながら、最適な上場時期を検討するという。 【写真】企業のサーバーなどに使われるキオクシアのSSD=2024年10月15日、千葉市の幕張メッセ、田中奏子撮影 東京証券取引所プライム市場への上場を目指す。上場時期は幅を持たせたが、「悠長に待つつもりはなく、できれば年内にも上場したい」(キオクシアHD関係者)としている。売り出し価格は未定とした。 通常の上場手続きと異なり、東証の承認前に有価証券届出書を提出して投資家の意見を聞く「承認前提出方式(S―1方式)」を選択した。2023年10月に導入された新しい制度で、承認から上場までの期間を短縮できる。通常は東証の承認時に想定公開価格が決まり、その約1カ月後に上場となるため、実際の初値との乖離(かいり)が起きやすかった。金融庁によると、この制度の利用は初めてという。
朝日新聞社