<ボクシング>亀田ジムが反撃会見で暴行否定映像を公開
確かに「何のためのJBCなんですか」「俺らもJBCの承認料を払っていますよ」という亀田興毅の発言はあったが、終始、静かな口調の敬語で、恫喝と取れるような激しく大きな声や語気を荒げるようなシーンはなかった。 また映像では、部屋の入り口の外には和毅が立っていて、入り口を塞ぎJBC職員の退出を妨害しているように見えなくもないが、JBC職員が部屋を出ていく際に、明らかな暴行と思われる行為は確認できなかった。また室内には、JBC職員が3人もいて、それで監禁と言えるかどうかも疑問。ただJBC職員が受けた精神的苦痛に関しては、彼が、その場で感じた心理的感情で、映像だけでは判断のできないもの。映像を回されたことに圧迫を感じたかもしれない。それでも「編集はない。入室から退室までのすべてが、この映像」という北村弁護士の説明が事実だとすれば暴行に関しては、まず亀田側は“無実”だろう。 「まったく事実と異なる主張に基づいて訴訟が提起され、亀田興毅、和毅の両選手は人間としてのみならず、プロボクサーとしての名誉を著しく害され、選手生命を奪いかねない事態を招いている。この現実を見れば裁判所が正しい判断をしてくれるでしょうが、事実無根の名誉毀損が、拡散しないためにも映像を見ていただいた」と北村弁護士。 JBC職員側は「JBC職員に亀田が拉致監禁」とWEBサイトで報じたフリーライターが、亀田側から、2000万円の名誉毀損訴訟を起こされたことを“スラップ裁判”と受けとり、その訴訟とリンクして反訴したものだが、その現場を詳細に記録した、この映像は裁判での重大な証拠となりそうだ。 また、この日は、亀田大毅のWBA、IBF世界スーパーフライ級統一戦において、亀田ジムの吉井慎次会長と、嶋聡マネージャーが職責を全うしなかったことからライセンス保持することが不適格であると判断され、JBCから今年度のライセンス更新が認められず、自動的に亀田3兄弟のボクサーライセンスも失効、“国内追放処分”となったことに対しての反論も行われた。すでにJBCに対して再審議を申請しているが、3月20日までに「複数ある新たな証拠を」(北村弁護士)を文書によって追加提出するという。