1本2678円!? “高級すぎる”「ポン酢」なぜ支持される? 納得の理由とは
障がい者が作る高級ぽん酢
これから暑くなる季節、夏野菜や冷しゃぶなどをさっぱりと食べるには、ポン酢がぴったりです。醤油やダシ入りのものを選べばドレッシング代わりにもなり、スーパーで気軽に買えるのでとても便利です。 【画像】「えっ…」これが厳選素材で作られた「高級ポン酢」です(8枚) そんなポン酢において、ある高級商品が注目されています。
大阪府高槻市の合同会社ソアが販売するぽん酢「職人の技」は、添加物に頼らない栄養豊かなポン酢です。選び抜いた原料のうま味が最後まで持続し、鍋に使うときでも一般的なポン酢のように薄まりません。 「職人の技」の購入者について、合同会社ソアの代表は次のように話します。 「ポン酢好きの方や健康に気をつけている方、そして贈り物として選ばれております」 また、著名料理人のなかにも愛用者がいるといい、メデイアでも度々とりあげられています。 しかし、「職人の技」が支持される理由は、こうした品質の高さだけではありません。 「職人の技」は、その生産工程において、瓶詰めから配送準備までを障がい者施設に委託しています。このポン酢の製造には、知的障がい者の労働環境を向上させるという目的があるのです。 ポン酢という調味料は、材料を調合する、消毒する、瓶に詰め蓋をする、綺麗に拭くなど、完成までの工程を明確に分けられます。そのため、知的障がいを持っていても、その程度に関わらず作業に従事できる特徴があります。 もともと、ソアの代表は料理人であり、料理店を営むなかで福祉分野に接してきたという人物です。実際の障がい者をとりまく環境といえば、経済的に自立しにくい状態であり、そうした現状を底上げしたいと考えたといいます。 そこで、日本料理の経験が活かせるポン酢を使って、障がい者の安い工賃を上げるためのプロジェクトのために、ソアを立ち上げ「職人の技」の製造に乗り出したのです。 そんなソアでは、「知的障害を持っていてもよいものが作れる」「よいものを作り売れれば、やりがいや生きがいにつながる」という理念が掲げられているといいます。障がい者の自立へとつながる仕事として、ぽん酢が生産されているのです。