松たか子、分岐点は連ドラ初出演作『ロンバケ』で「1つの大きな選択だった」
新春スペシャルドラマ『スロウトレイン』に出演
俳優の松たか子が、来年1月2日放送のTBS系新春スペシャルドラマ『スロウトレイン』に出演する。ドラマのテーマにちなみ、自身の“分岐点”として、木村拓哉の主演で1996年4月期に放送されたフジテレビ系連続ドラマ『ロングバケーション』への出演をあげた。 【写真】「豪華メンバー」の声…キャスト陣の集合ショット 物語の舞台は鎌倉と韓国・釜山。渋谷葉子(松)、都子(多部未華子)、潮(松坂桃李)の姉弟は、交通事故で両親と祖母を一度に亡くした過去を抱え、法事の帰り道に都子が突然「韓国に行く!」と宣言する。この言葉をきっかけに、三者三様の姉弟に、“人生”という旅路の分岐点が訪れる。変わりゆく時代を背景にしながらも、普遍的な家族の絆を描く本作は、痛快さやドキドキ感に満ち、最後には笑顔をもたらす新時代のホームドラマ。 多部とは舞台で共演したことがあるが、映像作品では松坂と共に初共演。「2人とも最高の妹であり、最高の弟キャラ。撮影中も3人で『この場面どうしよう』みたいなことを話す必要がないくらい」と2人への信頼を語った。 一方、撮影現場で多部と松坂の静かなやり取りを目にし、「仲が悪いのかな?」と誤解したことがあったという。多部に確認すると「仲いいですよ」と返され、「話したりもするし、黙っておくこともできる2人なんだと。仲悪いのかなと思ったら全然そんなことなかった」と笑顔で振り返った。 釜山での撮影では、天候の影響で待ち時間が多かったようだが、現地スタッフの印象は「熱心な方が多くて、日本と変わらない」と明かした。 松坂が餅を食べ歩くシーンでは、持ち道具担当のスタッフが餅を冷めないよう気遣う姿に「キュンとしました」とほほえましいエピソードを披露した。 また、ドラマのテーマにちなみ、自身の“分岐点”として連続ドラマ初出演作『ロングバケーション』を挙げた。当時、舞台を目指していた松にとって、ドラマ出演は少なからず葛藤のある選択だったという。しかし、「連続ドラマも1つのチャンス」という言葉をきっかけに出演を決意した。 「あの時、ドラマに出ていなかったら、また違うお芝居の勉強の道があったと思います。でも、あれがあったおかげで、自分自身が広がったというか、ほぐれた部分もあります。まさに分岐点、分かれ道だったと思います。自分の考えだけで決まるものではなく、いろんな人の一言や、それこそレールに乗るか乗らないかで人生が変わる。それを分岐点と呼ぶのが正しいかはわかりませんが、1つの大きな選択だったと思います」と振り返った。 さらに、「あの経験を通して、自分でも予想しなかった出来事がその後たくさん起きました。それは良いことも悪いことも含まれています。でも、“テレビやります! 頑張ります!”と決めた時の自分の決断には責任が伴いますし、文句を言えない。頑張るしかないと思わせてくれたきっかけです」と語った。 歌舞伎俳優の松本白鸚を父に持つ松は、毎年1月2日が初日となる家庭で育ち、正月旅行や初詣の習慣はないという。「結婚して子どもが生まれてから近所の神社に行くくらい。でも、お正月の東京って人も車も少なくて、私は好きです」と、幼少期から現在までの正月の過ごし方を振り返った。 今年はドラマや映画撮影で多忙を極めたが、「作品が終わると、やっぱり舞台がやりたいなと再確認した年でした。来年は年女として、健やかに仕事をしたい」と新年への抱負を明るく語った。
ENCOUNT編集部