“文字起こしネタバレサイト”運営者の逮捕、KADOKAWAが声明「クリエイターに対する適切な対価還元を阻害」「看過できない」
KADOKAWAが10月30日、アニメの文字起こし記事を掲載していた男性ら3名が著作権法違反の疑いで逮捕されたと報告した。 【画像】過去には『週刊少年マガジン』で連載中の『ブルーロック』も被害に CODA(一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構)によると、日本で映画などのいわゆる“文字起こしネタバレサイト”運営者らが逮捕されたのは、今回が初めての事例となる。
登場人物やセリフ、情景、場面展開などを無断で掲載する文字起こしサイト
問題となった文字起こしネタバレサイトは、KADOKAWAを含む製作委員会が著作権を有するアニメ『オーバーロード3』に関する記事を掲載。 登場人物の名称やセリフ、キャラクターの動作、情景、そして場面展開などを無断で文字起こしし、関連画像と合わせた記事を掲載。不当に広告収益を得ていたという。 逮捕した宮城県警によれば、容疑者2名は認否を保留。他1名は容疑を一部否認しているという。 国内の漫画・アニメコンテンツを巡っては2月、雑誌に掲載されている漫画を発売日前に流出させる早バレサイトを運営する会社経営者らが逮捕。 7月には海賊版サイト「漫画村」の訴訟について、17億3664万2277円の損害賠償金の支払いが確定している。 今回KADOKAWAでは、CODAの協力のもと、東宝株式会社とともに著作権侵害の刑事告訴をしていた。
KADOKAWA「クリエイターに対する適切な対価還元を阻害」
CODAは、2002年に経済産業省と文化庁の呼びかけで設立された一般社団法人。 日本コンテンツの海外展開の促進と海賊版対策を目的として、オンラインを含めた海賊版の抑止や摘発に向けた取り組みを行なっている。 発表でKADOKAWAは、文字起こしサイトについて「クリエイターに対する適切な対価還元を阻害し、将来の作品創作環境を悪化させることにつながることから看過することはできません」と断言。 今後も権利者の経済的利益を守っていく、とコメントしている。
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