なぜ森保監督はスペインで苦しむ柴崎岳を日本でのベネズエラ戦に帯同させたのか?「呼びたいから呼んだのでは」
スペインから遠く離れた日本の地にいながら、所属チームの動向が気になった。国際Aマッチウィークでもリーグ戦が中断されない、ラ・リーガ2部の舞台で戦う日本代表MF柴崎岳は大阪市内のホテルで、日本時間18日未明に行われたデポルティーボ・ラ・コルーニャの試合をチェックした。 「もちろん結果は見ました。自分のチームですので」 敵地でエストレマドゥーラUDと対戦したラ・コルーニャは、前半5分と同33分に奪われた失点を挽回できないまま0-2の黒星を喫していた。8月19日の開幕戦でレアル・オビエドに勝利して以来、15試合連続で勝ち星から見放される泥沼にあえいでいる。 15試合の内訳は7分け8敗。1999-00シーズンにはFCバルセロナやレアル・マドリードを抑え、ラ・リーガ1部を制した栄光の歴史をもつクラブが、いまでは22チームで争われるラ・リーガ2部の最下位に低迷。残留圏となる18位のテネリフェに、勝ち点で5ポイント差をつけられている。 シーズンの3分の1あまりを終えた段階で、早くも非常事態に陥ったラ・コルーニャで、柴崎は3試合続けて出場機会を得られないまま森保ジャパンへ合流していた。2シーズン所属した1部のヘタフェCFから、2部のラ・コルーニャへ新天地を求めた今シーズン。滑り出しは順調だった。 森保ジャパンに招集され、チームを離れた9月および10月の2試合などを除いて、ボランチもしくはインサイドハーフとして8試合で先発した。しかし、柴崎が不在だった10月14日のラス・パルマス戦から指揮を執る、ルイス・セサル・サンペドロ新監督のもとで風向きが大きく変わった。 フル代表から戻った直後のマラガとの第12節こそボランチとして先発し、後半26分までプレーした柴崎だったが、サンタンデールとの第13節からは3試合続けてベンチで90分間を見届け「ありのままを、現状として受け止めています」と静かに語った。