いきなり大型連敗の阪神、いつもどおりで勝ち続ける巨人。東西の伝統球団で開幕の明と暗。阪神よ、目の前の1勝にこだわれ【岡田彰布のそらそうよ】
開幕11試合が終わっていまだに引き分けなし
阪神は中継ぎが機能せず、オレの不安が的中しているが、首位の巨人は新人を先発や抑えにうまく起用し首位に。原監督のフラットな考え方がこの順位になっている。写真は4月3日にプロ初勝利を挙げた赤星優志[左]と原監督[写真=高塩隆]
スポーツ新聞の順位表を見る。あらためて「やっぱりな」と思った。読者の皆さん、プロ野球ファンの皆さんなら、すでにお気づきのことでしょう。セとパともに、ここまで「引き分け」が1試合もないのである。 昨年、阪神はリーグ最多の勝利数を収めた。それでも優勝できなかった。理由は引き分け数の差。ヤクルトが数字のマジックというのか、これを利して日本一にまで登り詰めた。 コロナ禍による特例ルールが延長なしの9回制だった。シーズンが始まる前から、オレは極端に引き分けが増えると予測していた。それが現実となり、想像以上の数字になっていた。ところがルールが変わった2022年シーズン。9回制は延長12回制に変更された。ということは引き分けが少なくなり、勝敗のポイントは「ブルペン」。これは間違いないところとなったのだ。 それにしても極端なデータが出た。いまだ引き分け試合がないとは……。そしてブルペン勝負は実際に起きている。それを如実に示したのが4月6日、甲子園での阪神対DeNA戦であった。阪神は前日の5日、西勇輝が好投し、9回を投げ切った。それも完封でチームの連敗を「9」で止めた。今年初の本拠地・甲子園でのゲームであり、多くのファンがスタンドを埋めた。相手がDeNAもあり、初勝利の条件は整っていた。 その余韻が残る6日・・・
本文:2,161文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。
週刊ベースボール