ジャパンモビリティショービズウィーク2024で見つけた! やりすぎ 「脱炭素カー」10選!!!
――続いて第2位は? 渡辺 三菱ふそうトラック・バスによるeキャンター センサーコレクトです。 ――どんなクルマ? 渡辺 三菱ふそうトラック・バスは、すでにEVトラックのeキャンターを市販していますが、冷凍車、ダンプカーと併せ、実はゴミ収集車も用意しています。 今回展示されたeキャンター センサーコレクトは、eキャンターのゴミ収集車に、自動追尾システムを装着したモデルで、ゴミの収集中はドライバーが運転する必要がありません。 ――要するに無人走行が可能な自動運転車であると? 渡辺 そうです。ゴミ収集車に誰も乗っていなくても、作業する作業員を徐行しながらクルマが自動追尾します。つまり、作業中に乗り降りする手間が省けるわけです。 ――どう追尾を可能にした? 渡辺 一般的な自動運転技術と同様に、高精度GPS、360度カメラ、超音波センサーなどを使って安全で正確な追尾を実現しました。 ――実用化のめどは? 渡辺 すでに神奈川県川崎市でゴミ収集作業に伴う実証実験を行なっています。自動運転には、車内で映画を楽しんでいる間に目的地まで移動できるようなイメージもありますが、本来の目的は安全性の向上や人手不足の解消などですから、このクルマは最適解だと思います。 加えてeキャンター センサーコレクトはEVなので、走行中は排出ガスを発生させずノイズも小さい。住宅街でゴミ収集を行なうクルマとしての機能も備えている。ゴミ収集車の課題を合理的に解決したクルマといえるでしょう。 ――そして第3位は? 渡辺 マツダCX-80 バイオフューエルです。このクルマの特徴は、〝藻〟から作ったバイオ燃料を使用します。具体的には藻を培養して分離回収させ、精製・改質によりバイオ燃料に。藻は育つ段階で二酸化炭素を吸収するため、そこから生まれた燃料を燃焼させても相殺となり温室効果は生じません。 ――藻から取れる燃料の量は? 渡辺 開発者いわく、「2tの藻から精製できる燃料は約200㏄」とのこと。 ――実用化するには大量の藻が必要ですね? 渡辺 その点を開発者に質問すると、「輸入に頼らず、日本で燃料を作れる地産地消の価値に注目してほしい」と述べていました。確かに太陽光と二酸化炭素さえあれば藻はできる。しかも、藻由来のバイオ燃料は融通が利く。 例えばバイオ燃料20%、軽油80%といった比率で混ぜて使用できる。この藻に由来したバイオ燃料は、日本で作り消費できる有望な燃料だと思ます。車両価格もディーゼル車と同等なのもいい。