急増する死亡事故…この時期の特徴は?ドライバー全員が無事故・無違反の物流会社に学ぶ「安全運転マイルール」
交通事故の死者が急増する中、愛媛県警では「スピードの出し過ぎ」に注意を呼び掛けています。 【動画】社員全員が無事故・無違反!取り組みは?<NEWS CH.4> ドライバーの‟安全運転意識”を高めるために…独自の取り組みで社員全員が無事故・無違反を達成している東温市の物流会社で“安全運転マイルール”を取材しました。
2か月間で交通事故死者数は18人「異常事態」で取締り強化
先月25日。日の出前の午前6時、今治市の国道196号で行われていたのは、スピード違反の取締りです。 延永巡査: 「反則金が1万5千円、点数が今回2点になります」 およそ2時間の取締りで7人が検挙されました。
県内では、去年12月9日からおとといまでのおよそ2か月の間に交通事故で18人が亡くなっています。去年の同じ時期と比べ11人も多く、県警は「異常事態」だとして先月中旬から県内全域で取締りを強化していたのです。
1月~3月に多い死亡事故の特徴は
年明けから3月にかけてのこの時期、県内の死亡事故にはある特徴があります。 今治警察署 交通課 堀田大樹警部: 「早朝の6時台に交通事故死者が多いということや車両の単独事故がかなり多いというところがあります。やはりまだ暗い時間帯であるということと、交通量が少ないので車の速度が出やすいということがあると思います」 事故の発生率を高め、重大化の原因にもなる『スピードの出し過ぎ』です。
時速50kmと時速60km 制御距離の違いはどれくらい?
速度が上がると、危険度はどれくらい増すのか?県警の協力のもと、実験を行いました。 県警本部 交通企画課 井上貴志警部: 「時速50キロで走行してきた場合と時速60キロで走行してきた場合の制動距離。止まれる距離の違いを感じてもらおうと思います」 車は画面右側から走行し、オレンジ色のパイロンで急ブレーキをかけます。 まず、時速50キロの場合。車の先端は急ブレーキをかけた地点からおよそ10mで停止
一般道の最高法定速度10キロアップの時速60キロになると…? 杉本記者: 「50キロで同じ場所で止まった時ですよね。これいま車1台分どころか5mくらい先に」 井上さん: 「そうですね。車1台分くらい違いますよね」 停止した車の先端は急ブレーキをかけた地点からおよそ15m先。 杉本記者: 「こんなに止まれないんだ…」 井上さん: 「たった10キロアップしただけでこれだけの停止距離が変わってくるということですね。50キロであればここで止まっていたわけなので、ギリギリ歩行者と当たらずに済んだかもしれない位置ということになります」 「(今回は)身構えた上でブレーキを踏んで この距離なので、実際の道路ではこういったブレーキを踏むことは難しいと思いますので、もっと前の方に進むんではないかと思います」 実際に、こんなデータも。 県警本部 交通企画課 塩見浩二警部: 「令和5年中の県内の交通事故の 衝突前の平均速度は約25キロなんですが、死亡事故ではこれが約50キロと2倍のひらきがあります」