2017年(平成29年)戸田のモンスター機が14優出8優勝と大爆発!羽野直也が平成生まれ初のGI制覇【ボートレースコラム】
モンスター機が続々と
2013年に全国統一された出力低減機は、その個体差の大きさが話題になっていたが、前年7月から使用して評判を呼んでいた戸田の44号機は、この17年に入ってますます威力を発揮。6月の使い納め時には、平均展示順位が1.46と乗り手を問わず凄まじい伸びを見せ、14優出8優勝と大爆発。さらに回収率も121%と舟券への貢献度も抜群で、全国のファンから“モンスター機”と親しまれた。そしてこの後数年、そう呼ばれるにふさわしい看板機が、全国で次々と誕生していった。 【GP競走結果】桐生順平が4000番台初の年間賞金2億円突破!
石野貴之がSG連覇
この2017年時点では、頂上争いはまだ3000番台の壁が高かった。優秀選手表彰が始まった1976年(昭和51年)以降、4000番台の選手が最多賞金獲得選手並びに最優秀選手に輝いたのは、2010年の中島孝平ただひとり。それも中島には大変失礼だが、この年のグランプリはインの濱野谷憲吾がドカ遅れして、棚ぼた的に転がり込んできた賞金王でもあった。「銀河系軍団」の精鋭たち、さらにその後のやまと(現ボートレーサー養成所)育ちの強豪も、3000番台の選手にはね返されてきた。しかしながらこの年、4000番台がようやくその壁を崩しかけようとしていた。 まずはSG開幕戦から4000番台がリードした。クラシック(児島)では桐生順平が優勝。続いて石野貴之がオールスター(福岡)→グランドチャンピオン(鳴門)と連覇。そして峰竜太がオーシャンカップ(丸亀)で、SG11回目の優出で涙の初優勝を飾る。 一方歴戦の3000番台戦士も、メモリアル(若松)で寺田祥、ダービー(平和島)では深川真二が前付け2コースからの差し切りを決める。しかしチャレンジカップ(下関)では、SG優勝戦で初めて4000番台が占有し、毒島誠がV。 そんな状況で迎えたグランプリ(住之江)では、トライアルから前付けが続出。優勝戦も激しいコース取りとなったが、落ち着いてインから逃げた桐生が初優勝。4000番台選手としては初めて年間賞金2億円を突破し、最優秀選手にも輝いた。