錦織圭、2回戦は2セットダウンし右肩痛で途中棄権 1回戦では2021年全米以来の4大大会勝利
【パリ30日=吉松忠弘】1回戦で、2021年全米以来の4大大会勝利を挙げた元世界ランキング4位の錦織圭=ユニクロ=が、2日がかりの2回戦で、世界ランキング15位のベン・シェルトン=米国=に6-7、4-6となったところで右肩痛で棄権した。2セットダウンの時、降雨中断となり、そのタイミングで決断した。 【写真】錦織圭、元モデルの舞夫人と挙式ショット公開 2セットを終え、降雨のため中断。その後、雨が上がり、コート整備も終え、審判もそろい再開が見えてきた時、プレスルームに、錦織が会見するというアナウンスが流れた。棄権だった。 右肩は、3月のマイアミオープンで痛め「2~3カ月ほど、苦しまされてきた。。だいぶ自信をなくしていた」という。さらに2セットダウンで、ちょうど降雨中断。「アドレナリンも切れて、痛みが出始めてきた」。決断するタイミングとしては、ここしかなかった。 やろうと思えば、1セットはできたかもしれない。しかし、「これが(セット)2-0ならやってたが、0-2で3セット取らないと行けないと考えた時に、さらに悪くしてしまうなと、やめる決断をした」。賢明な判断だった。 相手のシェルトンの最速サーブが時速227キロ。錦織は時速172キロで、55キロも遅い。右肩の影響もあり、回転の球種とコースで、何とかシェルトンのパワーをいなして戦った。「このサーブと動きでも、ここまでプレーできるのはポジティブ」。 第1セットのタイブレイクでは5-2とリードし、6-5ではセットポイントも握った。しかし、試合勘から遠のいており、どうしても大事なポイントで固くなる。サーブも入らなくなり「もうちょっと、ファースト(サーブ)が入っていたら、1セット取るチャンスは確実にあった」と悔やんだ。 今後は、できれば6月17日開幕のドイツ・ハレの芝生の大会から出たいという。この日、検査を受け、その結果次第だが「大きな離脱にならないことを願うだけ」。同月24日からの英国イーストボーンの大会、7月1日からのウィンブルドンにもエントリーしているが、様子を見ながらとなりそうだ。
報知新聞社