東京五輪まで100日を海外メディアはどう報じたか…「悲観的な見方と不安が今なお残る」「ワクチン接種が1%以下は問題だ!」
米CNNは「東京五輪まで100日で、日本はワクチン接種が人口の1%以下。これは問題だ」との見出しを取り、ガーディアン紙と同じく、日本国内でワクチン接種が進んでいない状況を問題視した。 記事は「東京五輪のボランティアが大会関係者に海外アスリートたちが大会のために日本に流れ込んでくることや、自国のワクチン接種率が低いことを受け、新型コロナウイルスからどのように(我々が)守られるのか問い合わせたところ、その答えはシンプルなものだった。ボランティアたちには、ハンドサニタイザー(除菌用)の小さなボトルとマスクを2つそれぞれに与えられるだろう」と皮肉をこめて書き出され、「五輪開催まで100日になったが東京がどのように大規模なスポーツイベントを開催し、ボランティア、アスリート、大会関係者、そして日本国民をどのように新型コロナウイルスから守り、安全を保つのかの疑問は残り続けている」と厳しく指摘した。 カナダのCBCは「「世界最大のスポーツイベントまで100日となった。大会が実際に行われるのかといった疑念については解決したようだ。だが、新型コロナウイルスの時代における現状と同じく東京での夏季五輪は、これまで見た大会とは違ったものになるだろう」と報じた。記事は、カナダの五輪組織委員会CEOであるデビッド・シューメイカー氏の「世界中で新型コロナウイルスの感染が続いているが、東京2020については大会を安全に成功裏にうまく開催できる我々の自信は高まっている」とのコメントを掲載。 その上で、「アスリートたちは、競技を終えて48時間で大会を離れ、バーやレストランといった五輪会場以外の場所を訪れてはいけないというようなIOCが発表した安全プロトコルの長い条項を忠実に実行しなければならない。また海外からの観客は会場に来ることを認められていない」との新型コロナウィルス対策を紹介した。 またカナダ人で長年IOCメンバーを務めるリチャード・パウンド氏の「違った五輪となるだろうが、何もやらないよりは明らかに望ましい」との談話も紹介された さらに新型コロナウイルスの感染状況や、アスリートたちの調整などについても触れ、「安全を守るための長い条項に加え、アスリートたちは、時差やこれまでで最も気温の高い大会の一つとなるかもしれない状況にも適応しなければならない。日本の7月の気温は32度に達するかもしれない。彼らは、競技の間を除いてすべての時間でマスク着用を義務付けられるだろう。4日ごとにPCR検査を受け、五輪施設に入るたびに体温検査を受けることになる」と厳しい大会になることを予想。「そこまで対策をしたとしてもPCR検査で陽性反応が出ることは避けられないとも考えられ、アスリートたちや、彼らに関わる人々が五輪の夢を果たすことなく家に帰されることになる可能性もある。だからこそ東京五輪大会は、メダルの獲得数や個人のベスト記録について競うのではなく、安全に大会を終わることができるか(を目的とする)といった違った大会になるだろう」とまとめた。 東京五輪は着実に開催へ向けて進んでいるが、海外が抱いている懸念は消えていない。