奄美食材の魅力を知って 東京で「群島美味しいものフェア」 島唄のライブも
鹿児島県奄美群島の魅力的な農水産品を都会の人々に知ってもらおうと、東京奄美会とホテルオークラエンタープライズ(東京都港区)は21、22の両日、東京都江戸川区のホテルシーサイド江戸川で「奄美群島美味(おい)しいものフェア」を初めて開催した。一流レストランのシェフが厳選した奄美産の食材を使った新しい風味の料理「奄美御膳」が振る舞われ、奄美出身者や奄美ファンなど約180人が舌鼓を打った。 奄美群島各地にはおいしい肉や魚、野菜や果物など魅力的で特徴的な農産品があるものの、流通量の少なさなどから都会の人々にあまり知られていない。一流レストランのシェフがこうした奄美産食材を使用し、新たな料理を生み出すことで活用の可能性を広げるのが狙い。 開催に当たってはホテルオークラのシェフが2度、奄美を訪れ、生産者の想いなどをくみ取った料理を考案。JAあまみや奄美大島と徳之島の関係者が協力した。 料理は、徳之島産の島豚を使った春巻きやローストポーク、奄美大島産のキハダマグロの山掛け、ハマダイの煮付け、夜光貝の炊き込みご飯のほか、徳之島産ドラゴンフルーツのクープ(果物やクリ―ムを使ったデザート)など。 会場では奄美島唄のライブもあり、生の島唄を聞きながら料理を堪能した徳之島町出身の安本実さん(63)は「夜光貝の炊き込みご飯が、大変おいしかった。島の食材も作る人によってこんなに味が変化するとは」と感動した様子で話した。 宮地正治会長(85)は「ホテルオークラの協力で開催することができた。奄美各地の新鮮でおいしい豚肉や魚、野菜などを空輸してもらったもの。毎年続けられるようにしたい」と期待。 徳之島町出身で同フェアの開催に尽力したホテルオークラエンタープライズの正岡久光代表取締役社長(63)は「日本各地の地域の食材を活用するサスティナブルな取り組みを進めている。特に奄美にはたくさんの魅力的な食材があり、これを紹介し流通に乗せられる一助となれば嬉しい」と話した。