ガザ戦闘4週間停戦案を議論か…ハマス拘束人質8人前後解放の代わりに、イスラエル収監のパレスチナ人数十人釈放
【エルサレム=作田総輝】イスラエルとイスラム主義組織ハマスの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザ北部ベイトラヒヤで29日、イスラエル軍が集合住宅を空爆し、中東の衛星テレビ局アル・ジャジーラによると、少なくとも109人が死亡した。
報道によると、建物内には当時、避難民ら約200人がいた。多くの人ががれきの下敷きになっているとみられ、死者は増える恐れがある。
一方、カタールで27日に再開された停戦協議を巡り、米ニュースサイト・アクシオスは、イスラエルや米国の高官らがガザでの戦闘を4週間停止する案を話し合ったと報じた。停戦中にハマスが拘束する8人前後の人質を解放する代わりに、イスラエルが収監中のパレスチナ人数十人を釈放する。
停戦協議では、仲介国のエジプトが2日間の停戦案を提示している。いずれの案でもハマスの壊滅を掲げるイスラエルと、イスラエル軍の完全撤退を求めるハマスが折り合うのは難しいとみられる。アクシオスは、双方が11月5日投開票の米大統領選の行方を注視しているとして、「大統領選前に打開策が見つかる可能性は低い」と分析している。