「今後株価は上がる?」稀代の起業家の回答は…「予想が外れても犯罪にならないのが株。外れて訴えられることもない」事実が意味するもの
◆ブラックマンデーとブラックフライデー 10年は寝かせられるお金で投資をしていながら、暴落相場でさらなる暴落を恐れるのは筋がとおらない。 暴落が続けば、株価は企業の実質的価値を下回るようになる。 リスクが消えるどころか、損益分岐点を越えてしまうのだ。 ここからがマーケットの達人と資本家の出番だ。 彼らは株価と企業価値を計算し、ブランド品を選ぶような感覚で株を買い漁(あさ)る。一般の人たちが株価のさらなる下落を恐れてためらううちに、バーゲンセールは終わってしまう。 数日前まで付加価値を載せて高値で売っていたブランド品が、いきなり2~3割引きセールを始めれば、誰もがその商品を買うだろう。 さらに、この商品は消費財ではないので、あとで高値で売ることもできるし、配当ももらえるのだから、あっという間に売れるのも当然だ。誰かにとってのブラックマンデーは、ほかの誰かにとってのブラックフライデーなのだ。
◆投資の定石 冒頭のような質問をする人には、ふたつのケースがある。 ひとつは、早く収益を上げたいケース。 もうひとつは、自分が買いたくて買ったのではなく、誰かから勧められて買ったケースだ。 もとのお金の質が悪く、買った銘柄も信じられないので、成果を挙げられないのだ。このふたつの弱みを直さない限り、資本利益を得ることは死ぬまで無理だと肝に銘じておこう。 だから投資をする人は、予測が的中したときだけ収益が出るような状態に身を置いてはならない。市場がさらに悪化しても対応できるような状態で、投資しなくてはならない。これが投資の定石だ。 ※本稿は、『お金は君を見ている 最高峰のお金持ちが語る75の小さな秘密』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。
キム・スンホ,吉川南
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